死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

ふたりはともだち

『ふたりはともだち』を読みました。

 

 

ふたりはともだち (ミセスこどもの本)

ふたりはともだち (ミセスこどもの本)

 

 

あらすじ

 

がまくんは、玄関の前に座っています。

 

そこへ、かえるくんがやってきます。

 

かえるくんは、がまくんが、どうして悲しそうなのか聞くと……。

 

かえるくんとがまくんの、心温まるお話です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、ふたりの友情です。

 

この絵本には、5つの短いお話が入っています。

 

その中でも、最後にある「おてがみ」というお話を、紹介したいと思います。

 

がまくんは、玄関の前に悲しそうに座っています。

 

かえるくんがやってきて、その理由を聞きます。

 

すると、がまくんは、お手紙を待っている時間だから、悲しいのだと言います。

 

かえるくんが、さらに理由を尋ねます。

 

がまくんは、一度もお手紙をもらったことがないのだと言います。

 

すると、かえるくんは大急ぎで家へ帰り、がまくんに手紙を書きます。

 

かえるくんは、書き終えると家から飛び出して、知り合いのかたつむりに、がまくんの郵便受けに入れるように頼みます。

 

その後、かえるくんは、がまくんの家へ戻ります。

 

がまくんは、ベッドで寝ています。

 

かえるくんは、がまくんに、起きてお手紙が来るのを待とうと言います。

 

がまくんは、ふさぎこんだままです。

 

かえるくんが、窓の外を見て、かたつむりが来ないか見ています。

 

がまくんは、かえるくんが何故窓の外をずっと見ているのか聞きます。

 

そこで、かえるくんは、がまくんに手紙を出したことを打ち明けます。

 

がまくんが手紙の内容を聞くと、かえるくんは文章を声に出して言います。

 

すると、がまくんは、とてもいい手紙だと、喜びます。

 

そして、ふたりとも幸せな気持ちで手紙を待ちます……。

 

このお話では、ふたりの素敵な友情が描かれています。

 

どちらかというと、楽観的なかえるくんと、少し悲観的ながまくん。

 

そんながまくんのために、かえるくんはお手紙を書きます。

 

内容は、がまくんに手紙が届く前に、かえるくんが伝えてしまうのですが、それを聞いたがまくんは喜びます。

 

ふたりは、とてもいいコンビで、ふたりの友情に思わず憧れてしまいます。

 

悲しい気持ちも、ふたりでいれば、幸せな気持ちになる。

 

まさに、理想的な友情ですね。

 

ふたりの友情に心温まるお話です。

 

印象的なことば

 

しんあいなるがまがえるくん。

ぼくはきみがぼくのしんゆうであることをうれしくおもっています。

きみのしんゆう、かえる

 

 

かえるくんの言葉です。

 

がまがえるくんに、手紙の内容を聞かれたかえるくんが、こう言います。

 

なんとも素敵な手紙ですね。

 

こんな手紙をもらえる、がまくんは幸せ者ですね。

 

感想

 

かえるくんとがまくんの、日常がユーモラスに描かれた絵本です。

 

この絵本の中にあるお話は、国語などの教科書でも使われているそうです。

 

それくらい、有名な絵本です。

 

楽観的なかえるくんと、ちょっぴり悲観的ながまくんのコンビは最高です。

 

子どもの頃、読んだことがありますが、大人になって読んでも、魅力は薄れることなく、幸せな気持ちになります。

 

英語版で読んだら、子どもの英語の勉強にもなりそうですね。

 

ふたりの素敵な友情に、心癒される一冊です。

 

 

ふたりはともだち (ミセスこどもの本)

ふたりはともだち (ミセスこどもの本)

 

 

 

 

 

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七夕に読みたい絵本リスト

関東では、梅雨明けが発表されましたね!

 

もうすぐ七夕の日です。

 

毎年、ショッピングモールやデパートには、七夕用の笹と短冊が用意されて、多くの人が願い事を書いています。

 

日本では、色んな行事がありますが、その中でも七夕は特別な行事のひとつではないでしょうか。

 

今回は、そんな七夕に読みたい絵本をご紹介します。

 

 

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七夕に読みたい絵本4冊

 

 

たなばた

 

たなばた (こどものとも傑作集)

たなばた (こどものとも傑作集)

 

 

七夕の、おりひめと牛飼いの物語です。

 

七夕の由来が、これを読むとよくわかります。

 

彦星は、牛飼いだったのですね。

 

恥ずかしながら、初めて知りました。

 

絵本の幻想的なイラストがきれいで、大人も魅了されます。

 

子どもと一緒に読みたい、正統派な七夕の絵本です。

 

 

きつねのたなばたさま

 

きつねのたなばたさま (ワンダーおはなし絵本)

きつねのたなばたさま (ワンダーおはなし絵本)

 

 

 

きつねが、七夕にお願いをする物語です。

 

きつねがお母さんに会うために、短冊に願いを込める姿が、健気で涙が出そうになりました。

 

七夕に願い事をするのは、人間だけではないのです。

 

最後は、幸せな終わり方でよかったです。

 

子どもと大人、どちらも楽しめる作品です。

 

 

ひ・み・つ

  

ひ・み・つ (たばたせいいちの絵本)

ひ・み・つ (たばたせいいちの絵本)

 

 

おばあちゃんの願い事を叶えるために、奮闘する男の子の物語です。

 

おばあちゃんの願い事は、亡くなったおじいちゃんともう一度会って、ダンスをすることでした。

 

ゆうきは、その願い事をなんとか叶えようと奮闘します。

 

絵本の中で出てくる、手書きの手紙が、可愛くて、なんとも懐かしい気持ちになります。

 

私も、昔はこんな風に親や友達に、手紙を書いていたことを思い出しました。

 

最後に、おばあちゃんとおじいちゃんがダンスをする場面は、素晴らしいです。

 

さらに、その後ゆうきにおばあちゃんが送った手紙は、もっと素敵です。

 

家族や友達のあたたかさに触れられる一冊です。

 

 

おこだでませんように

 

おこだでませんように

おこだでませんように

 

 

いつも怒られている男の子が、七夕にある願い事をする物語です。

 

タイトルが印象的で、どういう意味だろうと思っていたのですが、絵本を読むと謎が解けます。

 

主人公の男の子のキャラクターと関西弁がマッチしていて、テンポよく読めます。

 

本当はいい子なのに、怒られてばかりしまう……。

 

そんな子は、意外といるのではないでしょうか。

 

主人公の男の子の気持ちがリアルで、感情移入してしまいます。

 

学校で、男の子は七夕の短冊に願い事を書きます。

 

その、願い事とは……。

 

ラストは、微笑ましい終わり方です。

 

 

以上が、七夕に読みたい絵本4冊です。

 

気になった絵本がありましたら、ぜひ読んでみて下さいね。

 

絵本を読んで、楽しく七夕の日を迎えましょう!

 

 

 

 

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おやすみなさいフランシス

『おやすみなさいフランシス』を読みました。

 

おやすみなさいフランシス (世界傑作絵本シリーズ)

おやすみなさいフランシス (世界傑作絵本シリーズ)

 

 

あらすじ

 

7時になりました。

 

フランシスの寝る時間です。

 

お母さんとお父さんは、フランシスに寝る時間だと言います。

 

フランシスは、ミルクがほしいと言い……。

 

フランシスが眠るまでの出来事が描かれた絵本です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、眠れない時間です。

 

7時になったので、フランシスは眠らなければなりません。

 

フランシスは、ミルクを飲み、両親におやすみなさいのキスをしてもらいます。

 

しかし、フランシスは、ベッドに入っても、眠れません。

 

そこで、自作の歌を歌うことにします。

 

そこで、とらが気になりだし、部屋にとらがいるような気がしてきます。

 

両親にそのことを言いますが、両親はフランシスに眠るように言います。

 

部屋に戻ると、今度は大男がいるように見えます。

 

その後も、フランシスは次から次へと、色んなことが気になり出して、結局なかなか眠れません。

 

また、その度に両親のいる部屋へ行き、寝るように言われます。

 

色々なことが気になりすぎて、疲れたフランシスは、ようやく眠ります。

 

この絵本では、フランシスが眠るまでの出来事が描かれています。

 

子どもの頃、もしくは大人になってからも、このような眠れない時間を過ごしたことのある方は多いと思います。

 

そのときに、色々考えごとをしたりすると、何かひとつ気になり、さらに色々なことが気になり出すものですよね。

 

そんなリアルな日常が、可愛らしく表現されています。

 

フランシスは、初めはあまり疲れていませんでしたが、色々なことが気になってしまったおかげで、疲れて眠ることができました。

 

やはり、疲れたタイミングで、寝るのが一番いいのでしょう。

 

とくに子どもは、元気なので、疲れていないと、なかなか眠れないものです。

 

子どもも大人もつい共感してしまう絵本です。

 

印象的なことば

 

あれはただのがで、がのしごとをしているだけよね。

かぜとおんなじだわ。

バタンバタンいわすのが、がのしごとで、

あたしのしごとはねむること

 

 

フランシスの言葉です。

 

色々と気になることがあったけど、それはそれぞれの仕事をしてるだけ。

 

そして、私の仕事は、眠ること。

 

この言葉は、眠れないときに思い出すと、すぐに眠れそうですね。

 

感想

 

フランシスと家族が、眠るまでが描かれた絵本です。

 

昔からある名作で、私も小さい頃に、読んだような気がします。

 

大人になって読むと、また違う印象や気付きがあります。

 

あなぐまだと思われる、フランシスや両親が可愛くて、色褪せない魅力があります。

 

子どもの頃、こういった眠れないときがあったなと、思い出しました。

 

今でも、眠れないときはたまにありますが、子どものときのようにどうしても眠らなければならないという気持ちはないので、だいぶ楽になりました。

 

眠れない夜に、この絵本を読んでみるのもいいかもしれませんね。

 

眠れない夜のお供に、いかがでしょうか。

 

 

おやすみなさいフランシス (世界傑作絵本シリーズ)

おやすみなさいフランシス (世界傑作絵本シリーズ)

 

 

 

 

 

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【映画化・児童書】ワンダー

『ワンダー』を読みました。

 

ワンダー Wonder

ワンダー Wonder

 

 

あらすじ

 

オーガストは、生まれつき顔が人とは違います。

 

オーガストは、今まで家でお母さんに勉強を教えてもらっていて、学校に行ったことがありませんでした。

 

しかし、5年生になる年に、学校に通うことになり……。

 

読みどころ

 

今回の読みどころは、見た目よりも大切なことです。

 

本書は、いくつかの章で構成されています。

 

章ごとに、別の登場人物の視点から、物語が語られています。

 

登場人物は、主人公のオーガストから、姉のオリヴィア、友達のサマーやジャックなど、オーガストの周りの人々がメインです。

 

物語は、オーガストが入った学校での生活をメインに、進んでいきます。

 

そこでは、オーガストの顔が理由で、辛いできごとも起こります。

 

しかし、最後はオーガストが、校長先生に表彰されます。

 

仲間もたくさんできます。

 

そうなったのは、見た目よりも大切なことがあるからです。

 

人は、見た目で人を判断しがちです。

 

しかし、見た目以上に大切なこともあります。

 

それは、その人の中身です。

 

人柄と言い換えることもできます。

 

オーガストの顔は、病気や手術などによって、特異な顔をしています。

 

しかし、オーガストは、ユーモアがあって面白くて、勉強もできて、素直ないい子で、何よりも勇敢な子です。

 

そのため、最初はオーガストのことを避けたり、あまり良く思っていなかった子も、オーガストと接するようになると、その魅力に気づきます。

 

オーガストは、ハンデがありながらも、その人柄で、人生を切り開いていきます。

 

見た目よりも大切なことを学べる一冊です。

 

印象的なことば

 

世界中のだれもが、一生に一度はスタンディング・オベーションを受けるべきだ。

だって人は必ずこの世に打ち勝つんだから。

 

 

オーガストの格言です。

 

国語の授業で、先生は生徒たちに格言の課題を出します。

 

最後のページには、色々な生徒の格言が書かれています。

 

その中で、最後にあるのがオーガストの格言です。

 

感動的な格言で、物語を読むとさらに心に響きます。

 

感想

 

何年か前に、都内の大きな書店で見つけて、本書を買いました。

 

表紙のイラストが印象的でした。

 

でも、すぐには読めませんでした。

 

当時は、そこまで時間の余裕がなかったのもありますが……。

 

本の内容を少し知っていただけに、正直怖くて読めませんでした。

 

感動作とは書いてあったけど、どんなにつらいことが起こるか、想像してしまってダメでした。

 

その後、本は読めないままでしたが、色々な場所で本書を目にしました。

 

美術館のショップに置いてあるのを見たこともあります。

 

それから、今年に入り、映画館で映画の予告編を見ていると、なんとワンダーが映画化されていました!

 

余裕が出てきた現在。

 

読むなら今かなと思い、読み始めました。

 

第1章は、読むのが少し辛かったのですが、読み進めていくうちに、段々と辛さも薄まり、物語にのめり込んでいきました。

 

様々な登場人物の視点から物語が語られるので、面白く読み進めることができました。

 

オーガストは顔が人と違う悩みを抱えているけど、悩みを抱えているのはオーガストひとりではなく、みんな同じなんだと思いました。

 

色々な人の気持ちや本音がリアルで、物語をより豊かなものにしています。

 

オーガストも、ユーモアがあって、勇敢で、素直ないい子で、すっかりファンになりました。

 

映画版も、見てみたいなと思いました。

 

ひとりでも多くの人に読んでほしい名作です。

 

 

ワンダー Wonder

ワンダー Wonder

 

 

 

 

映画は、もうすぐ公開なので、気になった方は是非!

 

wonder-movie.jp

 

お父さんとお母さんのキャスティングが、イメージにぴったりです。

 

 

ちなみに、ワンダーの続編もあります。

 

 

もうひとつのワンダー

もうひとつのワンダー

 

 

 

前作では描かれなかった、3つのストーリーが描かれています。

 

 

さらに、絵本も出版されています。

 

 

みんな、ワンダー

みんな、ワンダー

 

 

 

それぞれのワンダーの作品世界を、味わってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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かこさとしさんの絵本

今年の5月に、92歳で亡くなった絵本作家・児童文化研究家の加古里子さん。

 

亡くなられた後、様々なメディアで加古さんの特集を見る度に、改めて偉大な絵本作家だったのだと感じました。

 

そこで、今回はこのブログでも、加古里子さんの絵本をご紹介したいと思います。

 

 

加古里子さんの絵本3冊

 

からすのおかしやさん

 

からすのおかしやさん (かこさとしおはなしのほん)
 

 

『からすのパンやさん』のつづきの作品です。

 

大きくなった、チョコくんが主人公の絵本です。

 

いずみがもりには、からすのパンやさんがあります。

 

父さんからすと母さんからすがパンを焼き、子どもたちがパンを売っていました。

 

ある日、父さんからすと母さんからすが、山形にお見舞いに行くことになります。

 

子どもたちは、留守番することになり……。

 

リーダーのチョコくんが、ミミちゃんや兄弟と協力して、おかしやさんが繁盛するお話です。

 

さらには、お菓子の指導を担当したミミちゃんとチョコくんが、最後には結婚します!

 

色とりどりのお菓子が美味しそうな、楽しい一冊です。

 

 

だるまちゃんとてんぐちゃん

 

 

だるまちゃんとてんぐちゃん

だるまちゃんとてんぐちゃん

 

 

 

だるまちゃんとてんぐちゃんが遊んでいます。

 

だるまちゃんは、てんぐちゃんのうちわが羨ましくなります。

 

家に帰ると、だるまどんがたくさんうちわを出してくれますが……。

 

だるまちゃんとてんぐちゃん、2人の仲の良さが伝わってくる絵本です。

 

この絵本では、だるまちゃんがてんぐちゃんの持ち物に憧れて、自分もすてきな持ち物をどんどん身に付ける姿が描かれています。

 

最後には、だるまちゃんが満足して、ふたりは仲良く遊びます。

 

イラストが可愛くて、だるまちゃんの優しい家族にも、思わず微笑んでしまいます。

 

 

だるまちゃんとかみなりちゃん

 

だるまちゃんとかみなりちゃん (こどものとも絵本)

だるまちゃんとかみなりちゃん (こどものとも絵本)

 

 

 

 

だるまちゃんが外に遊びに行こうとすると、雨が降ってきます。

 

さらに、変なものが落ちてきます。

 

そこに、かみなりちゃんが落ちてきて……。

 

だるまちゃんとかみなりちゃんが、コンビの絵本です。

 

だるまちゃんが遊びに行く、かみなりちゃんたちの世界が、近未来的で素敵です。

 

見ていて飽きることのない、楽しい一冊です。

 

以上が、加古里子さんの絵本3冊でした。

 

感想

 

加古さんの絵本は、どれもわかりやすくて、楽しい絵本です。

 

加古さんは、児童文化の研究もされていたということで、子ども向けの絵本がメインなのですが、それらは大人が読んでも楽しくて、子どもの頃に戻ったような楽しさや幸福感が詰まっています。

 

まさに、不朽の名作です。

 

これからも、加古さんの絵本は、多くの子どもから大人に親しまれ続けるでしょう。

 

子どもに読み聞かせたい絵本たちです。

 

 

 

 

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3.11以降の絵本

今回は、ゼロ年代プラスの絵本の番外編です。

 

これが、この企画の最終回になります。

 

ゼロ年代の絵本は、ひと通り紹介し終わったのですが、この企画のタイトルをよく見てください。

 

「プラス」とありますよね。

 

このプラスは、3.11以降の絵本もご紹介するために、付けたものでした。

 

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2011年3月11に、東日本大震災が起こりました。

 

その後、3.11を題材にした、或いは影響を受けた絵本がたくさん出版されました。

 

あれから、7年以上経ったいま、改めて3.11以降の絵本を振り返って、ご紹介したいと思います。

 

 

3.11以降の絵本5冊

 

①あさになったのでまどをあけますよ

 

 

ehon0016.hatenablog.com

 

日常の美しさが描かれた一冊です。

 

②かあさんのこもりうた

 

 

ehon0016.hatenablog.com

 

かあさんのこもりうたにまつわる、感動の物語です。

 

③あのひのこと

 

 

ehon0016.hatenablog.com

 

3.11が少年の目線で描かれた作品です。

 

④かぜのでんわ

 

 

ehon0016.hatenablog.com

 

実際にある「風の電話」を題材にした、感動の絵本です。

 

タンポポ あの日をわすれないで

 

 

ehon0016.hatenablog.com

 

東日本大震災が描かれた、子どもたちの友情についての絵本です。

 

 

感想

 

以上が、3.11以降の絵本でした。

 

同じできごとを扱っていても、その視点や切り口は、作家さんごとに異なります。

 

それが、絵本の表現の可能性であり、絵本の素晴らしさでもあります。

 

絵本には、それぞれ様々な視点やメッセージ、或いは問題提起などが詰まっています。

 

それを感じることができる5冊だったと思います。

 

この他にも、3.11にまつわる絵本はまだまだあるので、興味のある方は是非探して読んでみてください。

 

私たちは、あの日のできごとを忘れません。

 

これからも、忘れないでしょう。

 

こういった絵本があることで、次の世代にも、あのできごとを伝えることができます。

 

絵本は、語り継ぐことのできる、有効な手段でもあります。

 

子どもや大人に関わらず、多くの方が、こういった絵本を読むことを願います。

 

 

 

 

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タンポポ あの日をわすれないで

タンポポあの日をわすれないで』を読みました。

 

タンポポ―あの日をわすれないで (えほんのもり)

タンポポ―あの日をわすれないで (えほんのもり)

 

 

あらすじ

 

まいちゃんは、家族が手を振る中、走りながらスクールバスの方へ向かいます。

 

いつもの1日のはじまりです。

 

バスに乗ると、友達のさきちゃんとおしゃべりしながら、学校へ向かいます。

 

ところが、午後の国語の時間中に……。

 

東日本大地震が描かれた絵本です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、子供たちの友情です。

 

仲良しのまいちゃんとさきちゃん。

 

震災が起きても、ふたりは一緒に生き延びます。

 

幸いにも、まいちゃんの家族は、無事でした。

 

しかし、残念ながら、さきちゃんのお父さんと弟は、津波にのまれて、亡くなってしまいました。

 

さきちゃんは、広島の親戚の家に行くため、転校することになり、みんなにお別れを言います。

 

放課後、まいちゃんとさきちゃんは、校庭に出ます。

 

まいちゃんは、さきちゃんの弟のために、タンポポをつんで渡します。

 

ふたりは、亡くなったみんなのことを思い出し、みんなのためにタンポポをつみます。

 

さきちゃんは、いつか必ずこの町に帰ると、まいちゃんに言い、にっこり笑います。

 

まいちゃんも笑い、タンポポが一斉に揺れます。

 

この絵本では、震災が起きても、変わらない子供たちの友情が描かれています。

 

そして、その希望の光として、タンポポが物語に花を添えています。

 

震災が起きたことによって、離れ離れになってしまった人々。

 

まいちゃんと友達のさきちゃんも、さきちゃんが転校するため、離れ離れになってしまいます。

 

しかし、それでも友情はなくなりません。

 

離れていても、故郷や友達を思う心はなくならないのです。

 

そんな場所や友達がいるからこそ、離れ離れになっても、遠い土地に行っても、生きていけるのかもしれません。

 

過酷な状況でも、友達を思う心を持った子供たちに、涙してしまいます。

 

印象的なことば

 

あたし、いつかかならず、この町にかえってくるからね

 

さきちゃんの言葉です。

 

震災が起きて、人も家もなくなっても、やはり故郷は故郷です。

 

大事な友達も思い出も、みんな故郷にあります。

 

なんとも、力強いさきちゃんの言葉です。

 

感想

 

東日本大地震を題材に、子供たちの友情が描かれた絵本です。

 

過酷な状況に心が痛みますが、子供たちの素直な明るさや、友情が描かれているので、希望の光が見える作品になっています。

 

強固なふたりの絆が、羨ましいです。

 

友情は、生きる希望になるのだなと、改めて思いました。

 

タイトルにもなっている、タンポポは、可愛らしいだけでなく、力強さも秘めていると感じます。

 

特に、若い読者に読んでほしい一冊です。

 

 

タンポポ―あの日をわすれないで (えほんのもり)

タンポポ―あの日をわすれないで (えほんのもり)

 

 

 

 

 

 

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