ありがとうのえほん
『ありがとうのえほん』を読みました。
あらすじ
おんどり、めんどり、おひさま……
みんな みんな、ありがとう。
身の回りにあるものに感謝の気持ちでいっぱいになる一冊です。
見どころ
今回の見どころは、些細なものに感謝することです。
この絵本では、女の子が日常の暮らしの中で関わるものやことについて、感謝の気持ちが描かれています。
その対象は、おんどり、めんどり、おひさま、おはな、さくらの木など、実に多彩です。
普段は当たり前にそこにあるものとして認識しているものでも、
その一つひとつが、私の生活や世界を作り上げているのです。
そして、そのおかげで、生活がより豊かに楽しく、味わい深いものになっている。
それらひとつひとつに感謝することは、普段は当たり前すぎて、あまり出来ている人はいないかもしれません。
しかし、ひとつひとつに感謝することで、自分の人生を愛する気持ちも高まるし、人生がさらに豊かになるのだと思います。
人は生きているんじゃなくて、生かされている、という言葉はよく使われますが、
まさに自分一人の力ではなく、たくさんのものや人に支えられて生きているのだという実感が、感謝することで生まれてきます。
当たり前のことは、決して当たり前ではないのだということに気付くきっかけになる、そんな絵本です。
印象的な言葉
まいにち いろんなことがべんきょうできるわたしの がっこうありがとう
学校のイラストがあり、その隣のページには、イラストのような落書きが貼ってあります。
学校に対して、いいイメージも悪いイメージもあるかと思いますが、
本来は、毎日色々なことを学べる場所なのだなぁと、改めて思いました。
感想
フランソワーズが描く、小さなことにも感謝したくなる絵本です。
表紙は、ピンク色がメインで可愛いイラストが描かれていて、
表紙からも、優しさが溢れ出しています。
中身も、表紙に負けず劣らず、優しい世界観が展開されています。
複雑な情報社会にあっても、
人生のシンプルな喜び、日々の些細なことの大切さには共感せずにいられません。
子どもはもちろん、特に日々忙しく過ごす大人にこそ読んで欲しい一冊です。