ゼロ年代+の絵本【2004年】
今回は、ゼロ年代+の絵本の第5回目「2004年版」です!
今回も個性豊かな絵本が揃っています。
ゼロ年代+の絵本の企画概要などは、こちらです。
それでは、2004年版スタートです。
- ①しょうぼうていハーヴィ ニューヨークをまもる
- ②いのちのまつり
- ③エリカ 奇跡のいのち
- ④オットー 戦火をくぐったテディベア
- ⑤悲しい本
- ⑥こねこのチョコレート
- ⑦ないた
- ⑧ねえだっこして
- ⑨パパはジョニーっていうんだ
- ⑩もったいないばあさん
- ベスト作品発表
- 2004年の傾向
①しょうぼうていハーヴィ ニューヨークをまもる
消防艇ハーヴィをめぐる、感動の実話が物語になった絵本です。日本語版では、ミュージシャンの矢野顕子さんが翻訳を手がけています。
②いのちのまつり
島で出会ったオバアとともに、コウちゃんがご先祖さまやいのちについて考える物語です。絵本から、沖縄のあたたかい雰囲気が伝わってきます。
③エリカ 奇跡のいのち
強制収容所から奇跡的に助かった女性の、感動の物語です。エリカの辿った奇跡的な運命が、感動的に描かれています。
④オットー 戦火をくぐったテディベア
戦争を背景に描かれた、テディベアのオットーの自伝的な絵本です。ふたりの少年とテディベアのオットーが、奇跡の再会を果たします。
⑤悲しい本
愛する者を失った悲しみを、徹底的に見つめ、表現した感動の絵本です。ただ単に悲しいだけではなく、希望の絵本でもあります。
⑥こねこのチョコレート
こねこのチョコレートをめぐる、素敵な誕生日プレゼントのお話です。猫好きには、たまらない一冊です。
⑦ないた
泣くことについて考えさせられる一冊です。様々な場面での涙が、子どもの視点から描かれた絵本です。
⑧ねえだっこして
お母さんに抱っこしてもらいたい猫の気持ちが描かれた可愛らしい一冊です。猫や赤ちゃんのイラストがとても可愛いです。
⑨パパはジョニーっていうんだ
子どもと親の絆について考えさせられる絵本です。一緒に住んでいなくても、変わらない親子の絆を感じることができる作品です。
⑩もったいないばあさん
「もったいない」の精神を伝えるおばあさんの物語です。生きる知恵が学べる一冊です。
ベスト作品発表
2004年も、バリエーション豊かですね。
今回も、海外絵本と国内絵本のそれぞれで、ベスト作品を決めたいと思います。
海外絵本では、『悲しい本』がベスト1です。
大人になってから再び絵本を読むようになったきっかけの絵本であり、このブログを始めるきっかけにもなった絵本といっても過言ではありません。
そのくらい特別な作品です。
また、国内絵本では、『ないた』がベスト1です。
泣くことについて考えさせられる絵本でした。
海外絵本も国内絵本も、この年のベスト作品は、「悲しみ」や「涙」といった題材の絵本が選ばれました。
悲しみや涙に関する大人の本は、割とあるのかもしれませんが、子どもが読む絵本では、これらを主題に扱った絵本はあまり多くはないように思います。
今回選んだふたつの作品は、どちらも深い内容で、大人も考えさせられる内容になっています。
2004年の傾向
2004年版の傾向としては、9.11に関連する絵本『しょうぼうていハーヴィ』や強制収容所が作品内に出てくる絵本が2冊あったりと、社会的な内容のものが多くなっています。
また、悲しみや涙など、人の内面にフォーカスした絵本も登場しました。
一方では、『こねこのチョコレート』や『ねえだっこして』など、猫好きにはたまらない絵本もあります。
まさに、バリエーション豊かな作品が揃っています。
大人が読んでも読み応えのある作品が多くあります。
シリアスな内容のものをじっくり読んだ後には、猫が出てくる可愛い絵本で癒されてみてはいかがでしょうか。
以上が、ゼロ年代+の絵本の2004年版でした。
気になった絵本がありましたら、ぜひ読んでみてください。
あなたの心の一冊が見つかれば幸いです。