死ぬまでに読みたい絵本

子供と大人両方に読んでほしいけれど、特に大人が楽しめる、そんな絵本などを紹介するブログです。

オットー 戦火をくぐったテディベア

『オットー 戦火をくぐったテディベア』を読みました。

 

オットー―戦火をくぐったテディベア (児童図書館・絵本の部屋)

オットー―戦火をくぐったテディベア (児童図書館・絵本の部屋)

 

 

あらすじ

 

オットーは、ドイツの工場で作られた、本物のテディベアです。

 

ある日、オットーは、デビッドという少年のもとに、誕生日プレゼントとして贈られます。

 

オットーとデビッド、その親友のオスカーは、楽しい時間を過ごします。

 

しかし、ユダヤ人のデビッドは、両親とともに強制収容所に送られてしまい……。

 

戦争を背景に描かれた、テディベアのオットーの自伝的な絵本です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、オットーと友達たちの奇跡的な再会です。

 

テディベアのオットーは、ドイツにある小さな工場で生まれます。

 

そして、デビッドという男の子のもとに、誕生日プレゼントとして贈られます。

 

デビッドには、同じ階に住むオスカーという親友がいました。

 

3人は、楽しい時を過ごします。

 

ある日、ユダヤ人のデビッドは、両親とともに強制収容所に送られてしまいます。

 

デビッドは、オットーにオスカーのことを頼み、お別れをします。

 

オットーとオスカーは、夜になるとデビッドのことを語りました。

 

ある日、オスカーのお父さんが軍隊に召集されて、前線に送られます。

 

その後、空襲が始まり、オットーたちは防空壕へと逃げ込みます。

 

しかし、大きな爆発があり、オットーは吹き飛ばされ、意識を失います。

 

そして、オットーはひょんなことから、ある兵隊の命を守ります。

 

兵隊のチャーリーには、勲章が贈られ、チャーリーはオットーの胸に勲章をつけます。

 

その写真が新聞に載り、オットーは連隊のマスコットになります。

 

戦争が終わり、チャーリーとともにオットーは、アメリカに渡ります。

 

チャーリーは、娘にオットーをプレゼントします。

 

しかし、散歩の途中で、不良少年のグループにつかまり、オットーはゴミ箱の中に放り込まれます。

 

そんな中、ゴミを漁っていたおばさんが、オットーを見つけ、骨董屋に持って行って、オットーを売りつけます。

 

ショーウィンドウに飾られたオットーは、何年も経った頃に、年老いた観光客に買われます。

 

なんと、その観光客はオスカーだったのです。

 

オスカーは、オットーのインクのシミで、オットーだとわかったはずです。

 

オットーたちの物語は、大きな見出しとともに新聞に載ります。

 

そして、デビッドから、オスカーが泊まっていたホテルに、電話がかかってきます。

 

3人は無事に再会を果たし、その後一緒にアパートで暮らします。

 

この絵本は、テディベアのオットーが書いた自伝になっているので、物語はオットーの視点で語られます。

 

オットーとデビッド、オスカーは、いつも一緒に楽しい時を過ごしますが、やがて戦争が暗い影を落とします。

 

しかし、それぞれが別々の場所で、戦争をくぐり抜け、生き延びます。

 

そして、長い年月を経て、3人は奇跡の再会を果たします。

 

デビッドもオスカーも、家族最後の生き残りで、壮絶な人生でした。

 

最後の方のページですっかり大人になった2人とオットーを見ると、なんだか感慨深いものがあります。

 

生きていればこんなこともあるのかもしれないと、思わせてくれる絵本です。

 

印象的なことば

 

でも、ぼくからすれば、人はだれもが同じ「人間」なんですけどね……。

 

オットーの言葉です。

 

強制収容所に送られる前に、デビッドはユダヤ人と書かれた黄色い星を身につけなければならなくなります。

 

黄色い星は、デビッドが他の人とは違うことを表す印です。

 

それを見たオットーが、感じた思いです。

 

素直な表現ながらも、心に刺さる言葉です。

 

このような考え方が、人間にもできれば、もっと平和な世の中になることでしょう。

 

感想

 

二人の少年とテディベアが、戦争に巻き込まれながらも、奇跡の再会を果たす物語です。

 

戦争や強制収容所など、負の歴史が背景に描かれた絵本ですが、最後は3人が奇跡の再会を果たし、希望のある終わりになっています。

 

戦争というと暗い話になりがちですが、物語がテディベアのオットーによって語られるため、どことなくユーモラスで、それでいて感動的です。

 

イラストのオットーは、場面によって絶妙に表情が変わり、まるで生きているかのようです。

 

オットーは、単なる思い出の品という域を超えて、物語の核となる存在になっています。

 

ページをめくるたびに、「どうなるんだろう?」とハラハラしながら読みましたが、最後はハッピーエンドでホッとしました。

 

ぜひ、現代の子供たちに読んでもらいたい絵本です。

 

オットー―戦火をくぐったテディベア (児童図書館・絵本の部屋)

オットー―戦火をくぐったテディベア (児童図書館・絵本の部屋)

 

 

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