『あたらしいともだち』を読みました。
あらすじ
ラフィが新しい街へ引っ越してきました。
ラフィは大工仕事が得意で、お母さんのお手伝いもできます。
間も無くラフィは9歳になり、誕生日会を開きますが、お祝いをしてくれたのは家族だけでした。
この街ではよそ者なので、ラフィは友達がいないのです。
そこで、ひとりぼっちのラフィは、自分で友達を作ることにしますが……。
ひとりぼっちだった少年が、大成功するまでが描かれた絵本です。
見どころ
今回の見どころは、好きなことを続けることです。
ラフィの家族が、新しい街へ引っ越してきます。
ラフィは大工仕事が得意な少年で、お母さんのお手伝いもできます。
そして、ラフィが9歳の誕生日を迎えます。
お誕生日会を開きますが、まだ知り合いがいないため、家族だけがお祝いをしてくれます。
ひとりぼっちのラフィは、いいことを思いつきます。
ラフィは、友達を自分で作ることにします。
最初に、犬と猫を作りました。
そこに、隣のキー・シンも加わります。
キーは縫い物が得意なので、友達に素敵な服を作ります。
ふたりは材料を集めて、次々に友達を作ります。
ふたりは、家族ぐるみで仲良くなります。
そして、裏庭にはふたりが作った友達でいっぱいになります。
ふたりが新しい友達を家の前に置くと、子どもたちが集まってきて、仲間に入れてと言います。
そして、みんなで楽しくトロイの木馬を作ります。
ある晩、ラフィの家に、保健所と消防署の人がやってきて、ガラクタを片づけるように言います。
その噂を聞きつけた新聞記者やカメラマンがやってきて、テレビでもニュースになります。
騒ぎは大きくなり、美術館の館長までやってきて、展覧会の提案をします。
そして、展覧会は大成功し、ふたりは世界的に有名になります。
こうして、キーはファッションデザイナーに、ラフィは彫刻家になります。
ふたりは、今でも仲良しの友達です。
この絵本では、ひとりぼっちだった少年ラフィが、得意な大工仕事に没頭し、友達を作り出し、さらには本物の友達まででき、好きなことで大成功するまでが描かれています。
ラフィは、引っ越したばかりで友達がいないため、自分で友達を作り始めます。
そのうち、キーという親友と出会い、ふたりは一緒に友達という名の作品を作り始めます。
そして、ふたりの作品は評判となり、友達も増えます。
さらに、ふたりの作品が展示された展覧会が大成功します。
その後、ふたりは世界的に有名になり、キーはファッションデザイナーに、ラフィは彫刻家になります。
最初は孤独だったラフィですが、彼は自分の好きなことに没頭し、自ら友達を作る技術やセンスもあったため、どんどん道が開けていきます。
もし今友達がいなくても、自分の好きなことを続けていれば、誰かが見ていてくれて、友達もできるかもしれません。
ポジティブになれる一冊です。
印象的なことば
ラフィとキーは いまでも なかよしの ともだちです。
最後のページにある言葉です。
大人になったラフィとキーが、ボートに一緒に乗っている素敵な絵が描かれています。
大成功して、大人になっても、友情が続いていることに、嬉しさを感じました。
感想
創造の素晴らしさが描かれた一冊です。
トミー・ウンゲラーが75歳を超えて、久しぶりに発表した作品です。
ウンゲラーの絵本は、このブログでもいくつか紹介していますが、今回も個性的な作品となっています。
どこか異国情緒溢れるイラストで、なんとも作品世界に引き込まれてしまう絵本です。
風変わりな友達など、遊び心が溢れています。
個性的な作品ながらも、純粋に友達っていいなと心から思える一冊です。
友達ができなくて悩んでいる子にもオススメです。