カクレンボ・ジャクソン
『カクレンボ・ジャクソン』を読みました。

- 作者: デイヴィッドルーカス,David Lucas,なかがわちひろ
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2005/06
- メディア: 大型本
- クリック: 8回
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あらすじ
カクレンボ・ジャクソンは、恥ずかしがり屋で、ひっそりと隠れるように暮らしています。
ある日、カクレンボ・ジャクソンのもとに、パーティへの招待状が届きます。
彼は、素敵なお城を想像しますが、人前に出るのが嫌いなのでパーティに出られません。
そして、お城の夢を見たカクレンボ・ジャクソンは、いいことを思いつき……。
恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソンが才能を発揮する物語です。
見どころ
今回の見どころは、自分らしくいることです。
カクレンボ・ジャクソンは、恥ずかしがり屋で、目立つのが嫌いなので、ひっそりと隠れるように暮らしています。
彼は、公園や買い物に行くために、自分でその場の背景に合った服を作り、背景にひっそりと隠れます。
彼は、家の中が一番好きで、ひとり静かに暮らしています。
ある日、カクレンボ・ジャクソンの家に、パーティへの招待状が届きます。
それは、女王様の誕生日パーティの招待状です。
カクレンボ・ジャクソンは、素敵なお城を想像しますが、人前に出るのが嫌いなので、パーティに出られません。
その夜、カクレンボ・ジャクソンは、お城の夢を見ます。
夢から覚めた彼は、いいことを思いつきます。
それは、目立たないように、お城にそっくりな服を作って、パーティに行くことです。
しかし、いざパーティへ行くと……。
パーティが開かれているのは、お城の庭です。
カクレンボ・ジャクソンは、とても目立ってしまいます。
しかし、みんなは彼を見て、素敵な服に思わずため息をつきます。
そして、なんと女王様と王様が、服を作って欲しいと、カクレンボ・ジャクソンに頼みます。
そして、カクレンボ・ジャクソンは、女王様と王様のために、服を作ります。
すると、色々な人から服を作って欲しいとの依頼が届きます。
そうして、カクレンボ・ジャクソンは、洋服屋になります。
彼は、友達がたくさんでき、毎日楽しく働いています。
今でも少し恥ずかしがり屋なのですが、そこもまた彼のいいところなのです。
この絵本では、カクレンボ・ジャクソンは、自分らしくいることを貫いています。
彼は、恥ずかしがり屋ですが、自分の美意識や価値観をちゃんと持っていて、それに従って暮らしています。
そんな彼は、招待されたパーティでも、自分らしい服を着て出席します。
それは、目立たないために作った服でしたが、ひょんなことから彼の個性にスポットライトが当たります。
そして、女王様と王様が彼の才能を見出し、服を作って欲しいと彼に依頼します。
彼は、この時しっかりとチャンスを自分のものにします。
恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソンですが、いざという時はチャンスを掴む勇気も持ち合わせていたのです。
彼は、やがて洋服屋になります。
今では、たくさんの友人に囲まれて、楽しく働いています。
これも、自分らしく生きてきたからこその結果です。
自分らしくいることの素晴らしさがわかる一冊です。
印象的なことば
いまでも ちょっぴり はずかしがりやですが、それも また カクレンボ・ジャクソンの いいところです。
洋服屋になり、成功を収めたカクレンボ・ジャクソンですが、彼の内面はいい意味で変わりません。
成功しても、有頂天にならずに、自分らしくいること。
彼のいいところですね。
感想
恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソンが、洋服屋になるまでの物語です。
恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソンは、日本人が共感しやすいキャラクターだと思います。
彼のように恥ずかしがり屋でも、個性と勇気があれば、成功できるのだと学べます。
イラストもカラフルで楽しく、見ていて飽きません。
この絵本では、通常の絵本のように、主人公が真ん中に描かれていません。
そのため、カクレンボ・ジャクソンをみんなの中から探すのも楽しみのひとつです。
若い読者に特におすすめしたい一冊です。

- 作者: デイヴィッドルーカス,David Lucas,なかがわちひろ
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2005/06
- メディア: 大型本
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