死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

ピートのスケートレース

ピートのスケートレース』を読みました。

 

 

ピートのスケートレース (世界傑作絵本シリーズ)

ピートのスケートレース (世界傑作絵本シリーズ)

 

 

あらすじ

舞台は、第二次世界大戦中のオランダ。
ピートはスケートが大好きな10歳の少年です。
辛い時代においても、いつかオランダ最大のスケートレースに出場するという夢を強く持ち続けているピート。
そんな彼に、ある日重大な仕事がまかされ……。
 

見どころ

今回の見どころは、ピートの勇気とたくましさです。
この絵本では、ピートが重大な仕事を任され、それを無事完了するまでが描かれています。
その重大な仕事は、隣人の兄弟を、おばさんの家まで送り届けることです。
時代は、第二次世界大戦のさなかです。
隣人のヨハンナとヨープのお父さんは、無線機を隠し持ち、密かにイギリスと通信していたことがバレてしまい、ドイツ兵に連行されてしまいます。
そこで、子どもたちの安全のために、ブリュッへのおばさんの家に子どもたちをスケートしながら送り届ける任務を、ピートは与えられます。
オランダの冬は厳しく、人々はスケートを楽しむそうです。
そして、国土がドイツに占領されても、スケートをすることは許されていたのです。
ピートがスケートをしながら、ヨハンナとヨープを送り届けるまでは、まさにドキドキハラハラの連続ですが、
そんな中でも、街や自然の風景、子どもたちの絆、たくましさと勇敢さが魅力的に映ります。
第二次世界大戦中のオランダは、現代の日本からは、とても離れた時代と環境で、異国情緒があふれていますが、
そんな中でも、ピートのたくましさや成長する姿は、共感を持って読むことができます。
 

印象的なことば

最後にもうひとつ!
あの言葉を氷につづってみて!

 

最後に、ヨハンナたちと別れるピートが、
ヨハンナにこう頼みます。
そして、ヨハンナがすべりながら氷の上に書いた文字は……。
それは、ピートの夢でもありました。
 

感想

冬に似合うタイトルと表紙。
一見、平和なストーリーを想像しましたが、
しかし、サブタイトルを見ると、「第二次世界大戦下のオランダ」とあります。
ここで、シリアスな内容かなと感じました。
実際に読んでみると、時代背景はなかなか厳しい時代です。
ですが、子どもたちの明るさや勇敢さ、
またこの絵本の題材が、スケートだということもあり、
重苦しくなく、むしろ爽やかなくらいです。
子どもたちが勇敢に氷上をすべる姿を見ると、勇気が湧いてきます。
現代の日本とは、環境や状況が全く異なりますが、それでも最後までドキドキワクワクしながら読める作品です。
 
 

 

ピートのスケートレース (世界傑作絵本シリーズ)

ピートのスケートレース (世界傑作絵本シリーズ)

 

 

 

 

 

 

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