死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

おじいちゃん わすれないよ

『おじいちゃん わすれないよ』を読みました。

 

 

おじいちゃんわすれないよ

おじいちゃんわすれないよ

 

 

あらすじ

大好きなおじいちゃんのお葬式の日。
ヨーストは、次々と楽しかった記憶を思い出します。
ずっとそばにいてくれるよね……。
おじいちゃんとの思い出が鮮やかな一冊です。
 

見どころ

今回の見どころは、「思い出は生きる希望になる」です。
ヨーストは、大好きなおじいちゃんのお葬式の日に、「お葬式に行きたくない」と言います。
しかし、ママはヨーストを説得します。
ヨーストは、おじいちゃんの入っている棺を見つめ、涙ぐみます。
そこで、ママはヨーストに、おじいちゃんの赤いハンカチを渡します。
そして、ヨーストは次々と楽しかった記憶を思い出します。
やがて、車が来て、ヨーストもお葬式へ行くことにします。
お葬式で、大人たちは砂を掴み、穴に投げ入れます。
ヨーストはやりたくないと言い、ママのコートに隠れて、おじいちゃんと砂浜で遊んだことを思い出します。
ヨーストの目が涙で溢れます……。
そこで、ママがおじいちゃんのハンカチをヨーストに渡します。
ヨーストは、涙をこらえて、にっこりします。
この絵本では、ヨーストとおじいちゃんの思い出が、優しく丁寧に描かれています。
ヨーストにとって、おじいちゃんは唯一無二の存在だったのでしょう。
お別れは、かなりつらいと思います。
でも、ヨーストはたくさんの楽しい思い出を忘れないと約束し、思い出は生きる希望になります。
人が亡くなっても、思い出は一生ものです。
ヨーストの心に、おじいちゃんはずっといるのです。
 

印象的なことば

ぼくもね、おじいちゃんのこと ぜったいに わすれないよ!
 
ヨーストの言葉です。
最後のページに、自転車に乗りながら赤いハンカチを振るヨーストとともに、この言葉があります。
天国のおじいちゃんも、喜んでいることでしょう。
 

感想

オランダの絵本です。
自然の風景や、おじいちゃんとヨーストの思い出が美しい一冊です。
詩情が溢れる一冊で、特に大人が読むとその味わい深さがわかると思います。
ヨーストのちょっとした表情が、巧みに描かれていて、感情移入してしまいます。
絵本の中には、いくつか食べ物の言葉が出てきます。
その名前や種類が、異国情緒を感じます。
その一方で、おじいちゃんと孫の普遍的な物語に胸が打たれます。
子どもと大人におすすめの絵本です。
 

 

おじいちゃんわすれないよ

おじいちゃんわすれないよ

 

 

 

 

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村 にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ
にほんブログ村