死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

給食番長

『給食番長』を読みました。

 

給食番長 (給食番長シリーズ)

給食番長 (給食番長シリーズ)

 

 

あらすじ

 

わんぱく小学校の給食の時間が始まりました。

 

1年2組は、いつも大騒ぎです。

 

なんと、入学以来まだ一度も給食をちゃんと食べていません。

 

そして、みんながお昼休みで遊びに行った頃、給食室では……。

 

給食のありがたみがわかる一冊です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、給食のありがたみです。

 

わんぱく小学校の給食の時間が始まりました。

 

1年2組では、今日も子どもたちがお騒ぎです。

 

給食番長をはじめ、他の生徒たちも、嫌いな給食を残してしまうのです。

 

1年2組の生徒たちは、入学以来まだ一度も、給食をちゃんと食べていません。

 

一方の給食室では、おばちゃんたちが泣いていました。

 

1年2組の子どもたちが、たくさん給食を残しているからです。

 

次の日の給食の時間、怒った給食のおばちゃんたちは、1年2組の教室に乗り込みます。

 

しかし、番長は全然言うことを聞きません。

 

その日も、1年2組はたくさん給食を残し、おばちゃんたちは悲しみのあまり大粒の涙を流します。

 

そして、またいつものように給食の時間がやってくると……。

 

給食室の前で、みんなが騒いでいます。

 

それもそのはず、なんと給食のおばちゃんたちが家出してしまったのです。

 

そこで、番長は自分たちで給食を作ることにします。

 

番長は、すさまじい勢いで、材料を切ります。

 

そして、なんとか給食を作り上げ、みんなは大喜びです。

 

しかし、みんなが席を立ち始めます……。

 

みんなは、番長の作った給食をまずいと言います。

 

下校時間を過ぎ、辺りはすっかり暗くなります。

 

番長たちは食器を洗いながら、今にも泣き出しそうです。

 

そのとき、おばちゃんたちがやってきます。

 

番長たちは、ようやく給食のおばちゃんたちのありがたみを知り、おばちゃんたちに謝ります。

 

次の日、1年2組のみんなは、一緒に残さず給食を食べます。

 

この絵本では、給食をたくさん残す生徒たちが、給食のありがたみや大切さを知り、給食をちゃんと食べるようになるまでが描かれています。

 

小学生の頃は、給食は当たり前のように出てくるものだと思いがちですが、そこには給食を作ってくれている人たちの存在があります。

 

この絵本では、給食のおばちゃんと呼ばれている人たちがそうです。

 

給食のおばちゃんは、身体にいいメニューを考えて、栄養満点の給食を作ってくれる、頼もしい存在です。

 

普段は給食室にいるので、なかなか接する機会がありませんが、学校に欠かせない存在なのです。

 

給食番長や他の生徒たちは、給食のおばちゃんたちがいなくなり、自分たちで給食を作ることになってはじめて、給食のおばちゃんのありがたみや給食の素晴らしさを知ります。

 

この絵本を読むと、給食や給食以外の食事でも、作ってくれた人に感謝して、残さず食べようという気持ちになります。

 

給食や食事の大切さが面白おかしくわかる一冊です。

 

印象的なことば

 

おばちゃん いままでごめんよ。ほんとうにありがとう

 

給食番長の言葉です。

 

給食のおばちゃんのありがたみにやっと気が付き、こう言います。

 

番長の素直な気持ちが伝わってきます。

 

感想

 

給食のありがたみがしみじみわかる傑作絵本です。

 

表紙のユーモラスなイラストと奇抜なタイトルに興味を惹かれて読んでみましたが、期待を裏切らない面白さでした。

 

絵本の全編を通して、遊び心に溢れていて、読んでいると思わず笑ってしまいます。

 

食べ物のイラストが少し毒々しいのですが、それもまたこの絵本の味になっています。

 

また、この絵本の文章が、標準語と博多弁のふたつで構成されているのも、他の絵本とは異なる点です。

 

この博多弁は、作者のよしながこうたくさんが生まれ育った地域で使われているものだそうです。

 

さらに、絵本の前と後ろの方に、すごろくやとんとん相撲まで付いています。

 

まさに、遊び心溢れる一冊です。

 

 

給食番長 (給食番長シリーズ)

給食番長 (給食番長シリーズ)

 

 

 

 

 

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