死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

さあ、しゃしんをとりますよ

『さあ、しゃしんをとりますよ』を読みました。

 

 

さあ、しゃしんをとりますよ

さあ、しゃしんをとりますよ

 

 

あらすじ

ある日、おかみさんのエレンが、明日の結婚記念日に写真を撮ってもらおうと、言います。
そこで、靴屋さんは、写真屋さんを呼んできます。
いざ写真を撮ろうとすると……。
 

見どころ

今回の見どころは、ありのままを写し出す写真です。
靴屋さんと奥さんのエレンさんは、結婚記念日に写真を撮ろうと、写真屋さんを呼びます。
当日、靴屋さんの元に、写真屋さんとアシスタントの男の子ジミーがやってきます。
写真屋さんが、カメラにフィルムをセットして、三脚をつけました。
ところが、写真をいざ撮ろうとすると、靴屋さんと奥さんがあれこれ言い出し、意見がまとまらず、その度にジミーが口を挟みます。
そんなことを何回も繰り返すうちに、靴屋さんと奥さんのエレンさんは、色んなものを持たされるはめに……。
そして、次々とハプニングが起こっていきます。
状況が落ち着き、いざ写真を撮ろうとすると……。
この絵本では、靴屋さんの夫婦が、写真屋さんに写真を撮ってもらうまでが描かれています。
プロの写真屋さんに写真を撮ってもらう時って、特別なときですよね。
靴屋さん夫婦も、結婚記念日なので、とびきりの写真を撮ってもらおうとしたはずです。
しかし、特別な写真だからと意識するあまり、色んなものや小道具を持ち出して、ゴテゴテしてしまいます……。
そして、いざ撮ろうとすると、笑顔が出ない……。
ジミーが様々な手法で笑わせようとしますが、二人は笑いません。
ですが、最後のハプニングで、二人から自然な笑みが溢れます。
そして、出来た写真は……。
そこには、写真屋さんの言葉通り、「ありのま」が写っていました。
写真はありのままがいいという信念を持った写真屋さん。
しかし、撮られる側としては、ありのままでいることは、なかなか難しいものです。
それでも、ありのままでいること、ありのままを受け入れることが大事なのだと感じました。
写真を撮ること、撮られることについて、面白おかしさの中で考えさせられる一冊でした。
 

印象的なことば

しゃしんは、ありのままが いいんですよ
写真屋さんの言葉です。
撮られる側は、自然体でいるのがなかなか難しいものですが、
やはりありのままでいるのが一番なのでしょう。
 

感想

少しレトロなイラストの表紙が可愛らしくて、手に取りました。
中身も、ほのぼのストーリーで、
面白おかしさのなかでも、写真についての本質が示されていて、
楽しく読むことができました。
靴屋さんのご夫婦も、なかなか個性的で面白いです。
こんな靴屋さんがいたら、かなりユニークですね。
また、写真について撮ること、撮られることを考えさせられました。
いまは、セルフィーのように、自分で自分の写真を撮って、いくらでも加工できる時代。
この絵本の写真屋さんが言うような、「ありのまま」とは真逆の時代だと言うこともできます。
それでも、やはり写真のジャンルにもよりますが、写真の本質はありのままを写すことだと思います。
この絵本を、今の時代を生きる若い子に読んでみて欲しいなと感じました。
子どもから大人まで楽しく読める一冊です。
 

 

さあ、しゃしんをとりますよ

さあ、しゃしんをとりますよ

 

 

 

 

 

 

 

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