死ぬまでに読みたい絵本

子供と大人両方に読んでほしいけれど、特に大人が楽しめる、そんな絵本などを紹介するブログです。

パセリともみの木

『パセリともみの木』を読みました。

 

パセリともみの木

パセリともみの木

 

 

あらすじ

 

深い緑の森の外れに、1本の古いもみの木がありました。

 

もみの木は、切り立った崖を見下ろすように立っていました。

 

その昔、もみの木は、黄緑の柔らかな腕をいっぱいに広げながら育ちました。

 

しかし、やがてもみの木は、厳しい環境に適応するために、崖の淵を這うように大きくなっていきました。

 

ますます大きくなったもみの木に、やがてシカが住み着いて……。

 

シカともみの木がお互いを大事にしながら暮らす姿が描かれた絵本です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、動物と植物の共生です。

 

深い森の外れに、1本の古いもみの木がありました。

 

もみの木は、切り立った崖を見下ろすように立っていました。

 

その昔、もみの木は、黄緑の柔らかな腕をいっぱいに広げながら、育ちました。

 

しかし、もみの木は、やがて気が付きます。

 

崖から吹き付ける風や雪のため、ここで生きていくのなら、厳しい自然と闘わなければならないのです。

 

もみの若木は、岩にしっかりとしがみつき、奥へと根を張りながら、ゆっくり大きくなりました。

 

一方で、森の木々は、まっすぐに伸びていきます。

 

やがて、まっすぐな木は、人間に切り倒されました。

 

何代にも渡って、それが繰り返されていくのを、もみの木はずっと見守っていました。

 

人間は、ふもとの村へ切った木を運び、板にしました。

 

そして、家具やおもちゃ、馬車や船などを作りました。

 

切られても、切られても、まっすぐな木は、すぐにまた伸びていきました。

 

一方、崖に立つねじ曲がったもみの木を欲しがる人は、いませんでした。

 

もみの木は、さらに大きくなり、みどりのテントのようになりました。

 

やがて、そこにシカが住み着きました。

 

シカはそこで子どもを育て、シカともみの木は互いに助け合い、仲良く歳をとっていきました。

 

シカは、パセリが大好きで、毎日たくさん食べていました。

 

そのおかげで、シカは歳を取っても、たいへん元気でした。

 

老いたシカは、孫たちや他の動物にも、パセリを食べるように言いました。

 

そして、いつかシカは、パセリと呼ばれるようになりました。

 

もみの木が年老いて、その下で暮らすことができなくなっても、パセリは毎日もみの木に会いにいきました。

 

そして、幹に体を寄せ、深い谷を見下ろしました。

 

もしも、猟師がやってきたら、すぐに森で遊ぶ孫たちに教えてやるためです。

 

そんな朝、ふもとの村では、猟師がよく見える双眼鏡で、シカを見つけてしまいました。

 

猟師は、そっと岩に登り、切り立った崖の上に辿り着きました。

 

何も知らないシカは、静かに草を食べています。

 

猟師は、もみの木に寄りかかり、鉄砲をまっすぐに構えました。

 

そして、引き金に指をかけた瞬間、もみの木は小さな声で、パセリに危険を知らせました。

 

突然強い風が吹き、もみの枝がねじれて跳ね返り、猟師の肩を打ちました。

 

よろけた拍子に、猟師は根に足を取られ、勢い良くひっくり返り、そのまま谷底に落ちていきました。

 

後には、双眼鏡がもみの枝に揺れていました。

 

猟師の肩から、もみの木が素早く抜き取ったのです。

 

パセリは、もみの木に何度もお礼を言いました。

 

それから、パセリは双眼鏡を覗いて、谷を見張りました。

 

おかげで、猟師たちは、動物たちに近づくことはできませんでした。

 

そうして、パセリともみの木は、仲間とともに、幸せに暮らしました。

 

この絵本では、自然の中で、動物と植物がともに暮らしていく姿が描かれています。

 

シカともみの木は、生きていくために、自然に適応しながら、協力して暮らしていきます。

 

絵本の中では、シカともみの木が、お互いに支え合いながら、友情を育み、ともに暮らしています

 

その姿は、人間が足を踏み入れることのできない、崇高なもののようです。

 

シカともみの木がともに暮らす様子は、感動的です。

 

自然を大切にしようと、心から思える一冊です。

 

印象的なことば

 

ありがとう ともよ、 ほんとうに ありがとう!

 

パセリの言葉です。

 

もみの木に命を助けてもらい、パセリがもみの木にこう言います。

 

ふたりの信頼関係や強い絆が、感じられます。

 

感想

 

シカともみの木がともに暮らす様子が描かれた絵本です。

 

この絵本の作者のベーメルマンスは、マドレーヌシリーズの作者としても有名な作家です。

 

 

マドレーヌのクリスマス

マドレーヌのクリスマス

 

 

 

私も小さな頃に、マドレーヌを見て育ったので、マドレーヌが大好きなのですが、ベーメルマンスの他の作品は、今回が初めてでした。

 

今回読んだこの絵本は、この作品単独でも素晴らしいものです。

 

マドレーヌシリーズを読んだことのある人も、ない人も、どちらにもオススメです。

 

クリスマスに読みたい一冊です。

 

 

パセリともみの木

パセリともみの木

 

 

 

 

 

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