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死ぬまでに読みたい絵本

子供と大人両方に読んでほしいけれど、特に大人が楽しめる、そんな絵本などを紹介するブログです。

きりのなかのはりねずみ

絵本

『きりのなかのはりねずみ』を読みました。

 

きりのなかのはりねずみ (世界傑作絵本シリーズ)

きりのなかのはりねずみ (世界傑作絵本シリーズ)

 

 

あらすじ

 

日が沈み、あたりが薄暗くなってきた頃、はりねずみは、こぐまの家に出かけて行きます。

 

ふたりは仲良しで、いつもお茶を飲みながら、星を数えるのです。

 

はりねずみは、こぐまの好物の野いちごのはちみつ煮を持ち、こぐまの家へ向かいます。

 

道の途中、はりねずみは霧のなかに浮かぶ白い馬に出会います。白い馬に心を奪われたはりねずみは、霧のなかに入っていきますが……。

 

ポイント

 

今回のポイントは、はりねずみがこぐまの家にたどり着くまでの道のりです。

 

はりねずみは、こぐまの家にたどり着くまでに、ミミズクやしろいうまなど、様々な動物たちと出会います。

 

動物たちの中には、はりねずみを助けてくれない動物もいるけれど、助けてくれる動物もいます。

 

はりねずみはひとりで歩いてきたけれど、目的地にたどり着けたのは、動物たちとの出会いがあったからでした。

 

ひとりぼっちで目的地まで歩いて行くのは心細いけれど、勇気を出して進めば、そこには様々な出会いがあり、協力者も現れる。そして、いつの間にか目的地にたどり着いている。

 

ひとりで歩いてきたように見えても、振り返ってみると必ず誰かに支えられている。

 

これは、まさに人生と同じですね。

 

はりねずみが経験した冒険は、私たちが生きる人生にとてもよく似ています。

 

印象的な言葉

 

はりねずみは、こぐまのおしゃべりをききながら、こぐまくんといっしょはいいなとおもいました。

 

はりねずみの心の声です。

 

やっぱりひとりよりも、ふたりの方が心強いし、楽しいものです。

 

はりねずみは、ひとりでこぐまの家までやってきて、心細い思いをしたからこそ、そう思ったのですね。

 

作者の紹介

 

本書の作者は、ユーリー・ノルシュテインとセルゲイ・コズロフです。

 

ノルシュテインは、1941年ロシアのペンザ州アンドレーエフカ村に生まれます。

 

その後、61年にアニメーション美術上級コースを卒業します。

 

アニメーション作品としては、『きつねとうさぎ』『あおさぎとつる』『話の話』、絵本のもとになった『きりのなかのはりねずみ』などがあります。

 

コズロフは、1939年モスクワ生まれ。現代ロシアを代表する児童文学作家です。

 

また、本書のイラストは、フランチェスカ・ヤールブソワが手がけています。

 

彼女は、ノルシュテインの妻であり、ノルシュテインのアニメーション作品の美術監督でもあります。

 

感想

 

本書は、短編アニメーションの名作『きりのなかのはりねずみ』をもとに作られました。

 

監督は、世界中の映像作家に影響を与えたロシアのアニメーション作家、ユーリー・ノルシュテイン

 

児童文学作家セルゲイ・コズロフが物語を作り、美術監督フランチェスカ・ヤールブソワが絵を描いています。

 

第48回産経児童出版文化賞美術賞を受賞するなど、評価の高い絵本です。

 

魅力的な動物のキャラクターや幻想的な世界観に思わず引き込まれます。

 

イラストが芸術的で、まるで美術館で絵画を見ているようです。

 

また、はりねずみの体験する冒険が、私たちが生きる人生そのものと重なり、読後に静かな余韻を残します。

 

夜寝る前など、静かで美しい世界観に浸りたい時に、オススメです。

 

 

きりのなかのはりねずみ (世界傑作絵本シリーズ)

きりのなかのはりねずみ (世界傑作絵本シリーズ)