死ぬまでに読みたい絵本

子供と大人両方に読んでほしいけれど、特に大人が楽しめる、そんな絵本などを紹介するブログです。

おじいちゃんがおばけになったわけ

『おじいちゃんがおばけになったわけ』を読みました。

 

おじいちゃんがおばけになったわけ

おじいちゃんがおばけになったわけ

 

 

あらすじ

 

ある夜、亡くなったおじいちゃんがおばけになって、エリックのもとにやってきます。

 

おじいちゃんは、壁を通り抜けることができます。

 

次の朝、エリックが両親にそのことを話すと、両親は心配してエリックに学校を休ませます。

 

そして、夜にはまたおじいちゃんがやってきて……。

 

エリックとおばけになったおじいちゃんの心温まる一冊です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、おじいちゃんとの思い出です。

 

エリックは、おじいちゃんが大好きでした。

 

しかし、おじいちゃんは心臓発作で亡くなってしまいました。

 

エリックは、悲しくてたくさん泣きます。

 

エリックのお母さんは、「おじいちゃんは天使になる」と言い、お父さんは「土になる」と言います。

 

しかし、そのどちらもエリックにはピンときません。

 

その夜、死んだはずのおじいちゃんが、エリックの部屋へやってきます。

 

なんと、おじいちゃんは、おばけになっていました。

 

おじいちゃんは、壁を通り抜けることができます。

 

朝ごはんの席で、エリックはおじいちゃんのことを両親に話しますが、両親は心配そうに、今日は学校を休んだほうがいいと言います。

 

そして、また夜になると、エリックのもとにおじいちゃんがやってきます。

 

おじいちゃんは、いつまでもおばけのままでいるわけにもいかないと言い、エリックが持っていたおばけの本を熱心に読みます。

 

本には、この世に忘れ物があると、人はおばけになると書いてあります。

 

エリックとおじいちゃんは、忘れ物を探しに、おじいちゃんの家へ行きます。

 

おじいちゃんは、家にある写真を眺めながら、思い出を辿ります。

 

次の朝、エリックはとても眠そうで、また学校を休むことになります。

 

夜になると、忘れ物を探しに、エリックはおじいちゃんと街に繰り出します。

 

おじいちゃんは、様々なことを思い出しますが、決定的なものは見つかりません。

 

次の朝、エリックは椅子に座ったまま眠りかけ、両親は心配して、また学校を休ませます。

 

その夜、エリックのもとにおじいちゃんがなかなかきません。

 

エリックは外でおじいちゃんを探しますが、なかなか見つかりません。

 

エリックが諦めて部屋に戻ると、そこにおじいちゃんがいます。

 

おじいちゃんはにこにこしていて、エリックに「お前とわしでしたことを、思い出してごらん」と言います。

 

エリックは、おじいちゃんと一緒にしたことを思い出します。

 

おじいちゃんは、忘れ物を思い出したと言います。

 

おじいちゃんは、エリックに「さよなら」を言うのを忘れていたのです。

 

エリックとおじいちゃんは、最後の会話をします。

 

そして、おじいちゃんは外に出て、エリックは窓から手を振り、お別れをします。

 

そして、エリックはベッドに潜り込み、「明日は学校へ行くよ」と言います。

 

この絵本では、亡くなったおじいちゃんがおばけになって、エリックのもとへやってきます。

 

おじいちゃんは、この世に忘れ物があるため、おばけになりました。

 

エリックとおじいちゃんは、その忘れ物を一緒に探します。

 

その過程で、おじいちゃんは様々な出来事を思い出します。

 

エリックとおじいちゃんの思い出も、よみがえります。

 

エリックとおじいちゃんは仲良しで、色々なことを共有してきました。

 

そんなふたりの思い出が、イラストで鮮やかに表現されています。

 

そして、ついにおじいちゃんは、忘れ物を思い出します。

 

それは、1番大事な孫のエリックに、「さよなら」を言うことでした。

 

エリックとおじいちゃんは、最後のお別れをします。

 

たとえ、おじいちゃんがいなくなっても、ふたりの思い出は色褪せません。

 

ふたりの大切な思い出は、読者の心にも響きます。

 

孫とおじいちゃんの仲の良さが伝わってくる、素敵な絵本です。

 

印象的なことば

 

わしは、おまえに、さよならをいうのを、わすれていたんだ。

いちばんだいじな、まごのエリックにね

 

 

おじいちゃんの言葉です。

 

おじいちゃんは忘れ物を思い出して、エリックにこう言います。

 

おじいちゃんが、どれほどエリックを愛していたのかがわかる言葉です。

 

感想

 

亡くなったはずのおじいちゃんが、おばけになって孫のエリックのもとへやってくる物語です。

 

孫がおじいちゃんを好きなのは、世界共通のようです。

 

おじいちゃんもまた、孫のことが大好きです。

 

そんな仲のいいふたりが繰り広げる物語は、多くの人が感情移入できるものとなっています。

 

読んでいるうちに、自分のおじいちゃんのことをつい思い出してしまいます。

 

自分のおじいちゃんと絵本のおじいちゃんを重ね合わせて読むのもいいと思います。

 

人が亡くなっても、思い出は永遠に生き続ける。

 

そんな気持ちが湧いてくる絵本です。

 

 

おじいちゃんがおばけになったわけ

おじいちゃんがおばけになったわけ

 

 

 

 

 

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カクレンボ・ジャクソン

『カクレンボ・ジャクソン』を読みました。

 

カクレンボ・ジャクソン

カクレンボ・ジャクソン

 

 

あらすじ

 

カクレンボ・ジャクソンは、恥ずかしがり屋で、ひっそりと隠れるように暮らしています。

 

ある日、カクレンボ・ジャクソンのもとに、パーティへの招待状が届きます。

 

彼は、素敵なお城を想像しますが、人前に出るのが嫌いなのでパーティに出られません。

 

そして、お城の夢を見たカクレンボ・ジャクソンは、いいことを思いつき……。

 

恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソンが才能を発揮する物語です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、自分らしくいることです。

 

カクレンボ・ジャクソンは、恥ずかしがり屋で、目立つのが嫌いなので、ひっそりと隠れるように暮らしています。

 

彼は、公園や買い物に行くために、自分でその場の背景に合った服を作り、背景にひっそりと隠れます。

 

彼は、家の中が一番好きで、ひとり静かに暮らしています。

 

ある日、カクレンボ・ジャクソンの家に、パーティへの招待状が届きます。

 

それは、女王様の誕生日パーティの招待状です。

 

カクレンボ・ジャクソンは、素敵なお城を想像しますが、人前に出るのが嫌いなので、パーティに出られません。

 

その夜、カクレンボ・ジャクソンは、お城の夢を見ます。

 

夢から覚めた彼は、いいことを思いつきます。

 

それは、目立たないように、お城にそっくりな服を作って、パーティに行くことです。

 

しかし、いざパーティへ行くと……。

 

パーティが開かれているのは、お城の庭です。

 

カクレンボ・ジャクソンは、とても目立ってしまいます。

 

しかし、みんなは彼を見て、素敵な服に思わずため息をつきます。

 

そして、なんと女王様と王様が、服を作って欲しいと、カクレンボ・ジャクソンに頼みます。

 

そして、カクレンボ・ジャクソンは、女王様と王様のために、服を作ります。

 

すると、色々な人から服を作って欲しいとの依頼が届きます。

 

そうして、カクレンボ・ジャクソンは、洋服屋になります。

 

彼は、友達がたくさんでき、毎日楽しく働いています。

 

今でも少し恥ずかしがり屋なのですが、そこもまた彼のいいところなのです。

 

この絵本では、カクレンボ・ジャクソンは、自分らしくいることを貫いています。

 

彼は、恥ずかしがり屋ですが、自分の美意識や価値観をちゃんと持っていて、それに従って暮らしています。

 

そんな彼は、招待されたパーティでも、自分らしい服を着て出席します。

 

それは、目立たないために作った服でしたが、ひょんなことから彼の個性にスポットライトが当たります。

 

そして、女王様と王様が彼の才能を見出し、服を作って欲しいと彼に依頼します。

 

彼は、この時しっかりとチャンスを自分のものにします。

 

恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソンですが、いざという時はチャンスを掴む勇気も持ち合わせていたのです。

 

彼は、やがて洋服屋になります。

 

今では、たくさんの友人に囲まれて、楽しく働いています。

 

これも、自分らしく生きてきたからこその結果です。

 

自分らしくいることの素晴らしさがわかる一冊です。

 

印象的なことば

 

いまでも ちょっぴり はずかしがりやですが、それも また カクレンボ・ジャクソンの いいところです。

 

洋服屋になり、成功を収めたカクレンボ・ジャクソンですが、彼の内面はいい意味で変わりません。

 

成功しても、有頂天にならずに、自分らしくいること。

 

彼のいいところですね。

 

感想

 

恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソンが、洋服屋になるまでの物語です。

 

恥ずかしがり屋のカクレンボ・ジャクソンは、日本人が共感しやすいキャラクターだと思います。

 

彼のように恥ずかしがり屋でも、個性と勇気があれば、成功できるのだと学べます。

 

イラストもカラフルで楽しく、見ていて飽きません。

 

この絵本では、通常の絵本のように、主人公が真ん中に描かれていません。

 

そのため、カクレンボ・ジャクソンをみんなの中から探すのも楽しみのひとつです。

 

若い読者に特におすすめしたい一冊です。

 

カクレンボ・ジャクソン

カクレンボ・ジャクソン

 

 

 

 

 

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ゼロ年代+の絵本【2004年】

今回は、ゼロ年代+の絵本の第5回目「2004年版」です!

 

今回も個性豊かな絵本が揃っています。

 

ゼロ年代+の絵本の企画概要などは、こちらです。

 

ehon0016.hatenablog.com

 

 

それでは、2004年版スタートです。

 

 

 

①しょうぼうていハーヴィ ニューヨークをまもる

 

ehon0016.hatenablog.com

 

消防艇ハーヴィをめぐる、感動の実話が物語になった絵本です。日本語版では、ミュージシャンの矢野顕子さんが翻訳を手がけています。

 

 

②いのちのまつり

 

ehon0016.hatenablog.com

 

島で出会ったオバアとともに、コウちゃんがご先祖さまやいのちについて考える物語です。絵本から、沖縄のあたたかい雰囲気が伝わってきます。

 

 

③エリカ 奇跡のいのち

 

ehon0016.hatenablog.com

 

強制収容所から奇跡的に助かった女性の、感動の物語です。エリカの辿った奇跡的な運命が、感動的に描かれています。

 

 

④オットー 戦火をくぐったテディベア

 

ehon0016.hatenablog.com

 

戦争を背景に描かれた、テディベアのオットーの自伝的な絵本です。ふたりの少年とテディベアのオットーが、奇跡の再会を果たします。

 

 

⑤悲しい本

 

ehon0016.hatenablog.com

 

愛する者を失った悲しみを、徹底的に見つめ、表現した感動の絵本です。ただ単に悲しいだけではなく、希望の絵本でもあります。

 

 

⑥こねこのチョコレート

 

ehon0016.hatenablog.com

 

 

こねこのチョコレートをめぐる、素敵な誕生日プレゼントのお話です。猫好きには、たまらない一冊です。

 

 

⑦ないた

 

ehon0016.hatenablog.com

 

 

泣くことについて考えさせられる一冊です。様々な場面での涙が、子どもの視点から描かれた絵本です。

 

 

 

⑧ねえだっこして

 

ehon0016.hatenablog.com

 

 

お母さんに抱っこしてもらいたい猫の気持ちが描かれた可愛らしい一冊です。猫や赤ちゃんのイラストがとても可愛いです。

 

 

 

⑨パパはジョニーっていうんだ

 

ehon0016.hatenablog.com

 

 

子どもと親の絆について考えさせられる絵本です。一緒に住んでいなくても、変わらない親子の絆を感じることができる作品です。

 

 

⑩もったいないばあさん

 

ehon0016.hatenablog.com

 

 

「もったいない」の精神を伝えるおばあさんの物語です。生きる知恵が学べる一冊です。

 

 

 

ベスト作品発表

 

2004年も、バリエーション豊かですね。

 

今回も、海外絵本と国内絵本のそれぞれで、ベスト作品を決めたいと思います。

 

海外絵本では、『悲しい本』がベスト1です。

 

大人になってから再び絵本を読むようになったきっかけの絵本であり、このブログを始めるきっかけにもなった絵本といっても過言ではありません。

 

そのくらい特別な作品です。

 

また、国内絵本では、『ないた』がベスト1です。

 

泣くことについて考えさせられる絵本でした。

 

海外絵本も国内絵本も、この年のベスト作品は、「悲しみ」や「涙」といった題材の絵本が選ばれました。

 

悲しみや涙に関する大人の本は、割とあるのかもしれませんが、子どもが読む絵本では、これらを主題に扱った絵本はあまり多くはないように思います。

 

今回選んだふたつの作品は、どちらも深い内容で、大人も考えさせられる内容になっています。

 

2004年の傾向

 

2004年版の傾向としては、9.11に関連する絵本『しょうぼうていハーヴィ』や強制収容所が作品内に出てくる絵本が2冊あったりと、社会的な内容のものが多くなっています。

 

また、悲しみや涙など、人の内面にフォーカスした絵本も登場しました。

 

一方では、『こねこのチョコレート』や『ねえだっこして』など、猫好きにはたまらない絵本もあります。

 

まさに、バリエーション豊かな作品が揃っています。

 

大人が読んでも読み応えのある作品が多くあります。

 

シリアスな内容のものをじっくり読んだ後には、猫が出てくる可愛い絵本で癒されてみてはいかがでしょうか。

 

 

以上が、ゼロ年代+の絵本の2004年版でした。

 

気になった絵本がありましたら、ぜひ読んでみてください。

 

あなたの心の一冊が見つかれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

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いのちのまつり

『いのちのまつり』を読みました。

 

いのちのまつり―「ヌチヌグスージ」

いのちのまつり―「ヌチヌグスージ」

 

 

あらすじ

 

コウちゃんは、島に遊びにきました。

 

島では、人々が石のお家の前で、お喋りをしながらお弁当を食べ、陽気に踊っています。

 

コウちゃんは、そんな様子をまん丸な目で見ています。

 

その時、コウちゃんのもとに、島のオバアがやってきて……。

 

島で出会ったオバアとともに、コウちゃんがご先祖さまやいのちについて考える物語です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、たくさんのご先祖さまです。

 

ある日、コウちゃんは島にやってきます。

 

島では、石のお家の前で、人々が陽気に踊りだします。

 

コウちゃんがその様子にびっくりしていると、島のオバアがやってきて、ご先祖さまのお墓参りをしているのだと教えてくれます。

 

島では、春になると親戚が集まって、ご先祖さまに「ありがとう」を伝えるのです。

 

今度は、オバアがコウちゃんに、「ぼうやにいのちをくれた人は誰ね〜?」と尋ねます。

 

コウちゃんは、お父さんとお母さんと答えます。

 

そして、オバアは、いのちをくれた人をご先祖さまと言うのだと教えてくれます。

 

コウちゃんは、びっくりします。

 

さらに、オバアとコウちゃんは、ご先祖さまを辿っていきます。

 

コウちゃんは、オバアに自分のご先祖さまは何人いるか聞きます。

 

コウちゃんは、指をおって数えてみることにします。

 

すると、どんどんご先祖さまが出てきて、数えきれなくなります。

 

オバアは、ぼうやのいのちはご先祖さまのいのちでもあるのだと教えてくれます。

 

コウちゃんは、いのちの凄さを感じます。

 

そこに、コウちゃんのお父さんとお母さんが、コウちゃんを探してやってきます。

 

コウちゃんは、たくさんのご先祖さまに届くような大きな声で、「いのちをありがとう」と言います。

 

この絵本では、たくさんのご先祖さまが出てきます。

 

島のオバアとコウちゃんの対話を通じて、たくさんのご先祖さまの存在が明らかになります。

 

数えきれないご先祖さまが誰一人欠けても、コウちゃんのいのちは成り立たないことがわかります。

 

ご先祖さまという存在の大きさやいのちの尊さが伝わってくる絵本です。

 

印象的なことば

 

いのちをありがとう〜!

 

コウちゃんの言葉です。

 

コウちゃんは、たくさんのご先祖さまにこう言います。

 

シンプルな言葉の中に、ご先祖さまに対する感謝の気持ちがあります。

 

感想

 

島に遊びにきたコウちゃんが、島のオバアとの会話を通じて、ご先祖さまの存在を知る物語です。

 

絵本の最後の方に仕掛けがあり、ページを大きく広げると、たくさんのご先祖さまが現れるようになっています。

 

文章だけでなく、イラストでもたくさんのご先祖さまの存在を知ることができるようになっています。

 

ちなみに、タイトルにある「ヌチヌグスージ」とは、沖縄の方言で、いのちのお祝い、いのちのお祭りという意味があります。

 

素敵な言葉ですね。

 

絵本から、沖縄のあたたかい雰囲気が伝わってきます。

 

自分のご先祖さまに思いを馳せながら、この絵本を読むのもいいと思います。

 

ご先祖さまや自分のいのちを大切にしたくなる絵本です。

 

いのちのまつり―「ヌチヌグスージ」

いのちのまつり―「ヌチヌグスージ」

 

 

 

 

 

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もったいないばあさん

『もったいないばあさん』を読みました。

 

もったいないばあさん (講談社の創作絵本)

もったいないばあさん (講談社の創作絵本)

 

 

あらすじ

 

今日も、男の子のもとに、もったいないばあさんがやってきます。

 

食後に男の子が遊んでいると、お茶碗に付いたごはん粒がもったいないと、おばあさんが言ってきます。

 

そして、おばあさんは男の子の食べ残しを、食べてしまいます。

 

男の子が水を出しっ放しにしながら歯磨きをしていると、おばあさんがやってきて、もったいないと言います。

 

おばあさんの気迫に、男の子はとうとう泣き出してしまい……。

 

「もったいない」の精神を伝えるおばあさんの物語です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、「もったいない」の精神です。

 

男の子が食後に遊んでいると、もったいないばあさんがやってきて、お皿の上の食べ残しを、もったいないと言ってきます。

 

おばあさんは、男の子の食べ残しを残さずに食べます。

 

そして、おばあさんは、男の子の顔についた米粒を見つけ、「もったいない」と言いながら、男の子の顔をべろべろ舐めまわします。

 

さらに、男の子が蛇口の水を出しっ放しにしながら歯磨きをしていると、「コップ一杯で足りる」と言い、蛇口の水を止めます。

 

とうとう男の子は泣き出し、おばあさんは男の子に近づき、「涙がもったいない」と言います。

 

その後も、男の子がもったいないことをしていると、おばあさんがやってきて、男の子に色々と教えます。

 

この絵本では、もったいないばあさんが男の子に教える形で、「もったいない」の精神が伝えられていきます。

 

昔ながらの頑固なおばあさんのキャラクターが、ユーモラスに描かれています。

 

おばあさんはただうるさいだけでなく、生活の知恵を男の子に教えてくれます。

 

例えば、紙くずを怪獣スーツに作り変えてくれたり、短くなった色鉛筆をまとめて、虹色鉛筆にしてくれます。

 

それは、おばあさんが長い人生の中で培った、生きた知恵です。

 

最初は嫌がっていた男の子も、段々とおばあさんの行動や知恵を受け入れていきます。

 

まさに、「もったいない」の精神が伝えられていきます。

 

現代ではあまり見られなくなってしまった習慣や知恵が、そこにはあります。

 

もったいないばあさんは、もしかしたら煙たがられる存在かもしれません。

 

しかし、現代人が忘れかけている、昔ながらの知恵を教えてくれる、貴重な存在でもあります。

 

使ったものを再利用し、辺りが暗くなったら寝るという、シンプルなもったいないばあさんの暮らしは、実は現代人が見習いたい暮らしでもあるのです。

 

若い読者にこそ、読んでほしい一冊です。

 

印象的なことば

 

おやおや なみだが もったいないよ

 

男の子に向けた、もったいないばあさんの言葉です。

 

男の子がおばあさんの気迫に圧倒され泣いていると、おばあさんはこう声をかけます。

 

頑固なおばあさんですが、このように優しい面もあるのです。

 

感想

 

もったいないばあさんの、もったいない精神が詰まった一冊です。

 

小さい時に、こんなおばあさんがいたら、少し戸惑ってしまうけど、きっと楽しいだろうなとも思います。

 

もったいないばあさんの言動は、若い人にとっては、口うるさく感じてしまうかもしれません。

 

しかし、そこには普遍的な生きる知恵があります。

 

もったいないばあさんから、学べることはたくさんあるはずです。

 

そのため、こういったいわゆる頑固なおばあさんの言葉も、聞き流してしまうのではなく、聞く耳を持ちたいなと思います。

 

大人が読んでも学ぶことがありますし、子どもが読んだら新たな発見や学びがある絵本だと思います。

 

家族で読みたい絵本です。

 

おばあちゃんが、孫に読んであげてもいいですね。

 

 

もったいないばあさん (講談社の創作絵本)

もったいないばあさん (講談社の創作絵本)

 

 

 

 

 

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ねえだっこして

『ねえだっこして』を読みました。

 

ねえだっこして

ねえだっこして

 

 

あらすじ

 

お母さんのおひざには、いつも赤ちゃんがいます。

 

猫には、それが面白くありません。

 

しかし、猫は大好きなお母さんのおひざを、赤ちゃんに譲ってあげます。

 

そして、お母さんがやってきて……。

 

お母さんに抱っこしてもらいたい猫の気持ちが描かれた可愛らしい一冊です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、猫の本音です。

 

最近、家では赤ちゃんが生まれ、お母さんのひざにはいつも赤ちゃんがいます。

 

そのため、猫はお母さんにあまりかまってもらえません。

 

猫は寂しい気持ちを抱えながらも、お母さんの愛情を赤ちゃんに譲ります。

 

しかし、猫はお母さんをちゃんと待っていて、最後はお母さんに抱っこしてもらいます。

 

この絵本では、猫の視点で物語が進行します。

 

そこには、猫の本音があります。

 

猫にとってお母さんのひざは、世界一素敵な場所です。

 

猫は、お母さんに抱っこしてもらいたくて、仕方ないのです。

 

それでも、赤ちゃんがいるため、我慢します。

 

代わりに、赤ちゃんを観察します。

 

しかし、やはり少しでもお母さんに抱っこして欲しくて、猫はお母さんを待ちます。

 

すると、お母さんがやってきて、猫はお母さんにすり寄って、ついに抱っこしてもらいます。

 

最後のページでは、縁側でお母さんが猫をしっかりと抱っこしています。

 

その後ろで、お父さんが赤ちゃんを高く持ち上げていて、なんとも和やかな光景です。

 

絵本を通じて、猫の切なくも可愛らしい本音が描かれていて、人間の私たちも思わず共感してしまいます。

 

猫の気持ちに共感できる、可愛らしい絵本です。

 

印象的なことば

 

ねえ おかあさん おかあさん ときどき わたしも だっこして

 

猫の言葉です。

 

猫の本当の気持ちが表現されています。

 

本当は、ずっとお母さんに抱っこしてもらいたかったのですね。

 

感想

 

お母さんに抱っこしてもらいたい猫の気持ちが描かれた絵本です。

 

猫や赤ちゃんのイラストがとても可愛くて、見ていると癒されます。

 

ページをめくるたびに、猫の気持ちに感情移入してしまいます。

 

文章やイラスト、醸し出す雰囲気の全てが、優しい絵本です。

 

最後のページでは、思わずよかったねと笑顔になります。

 

赤ちゃんが生まれた、お兄ちゃんやお姉ちゃんも、猫の気持ちに共感できると思います。

 

子どもと一緒に読みたい絵本です。

 

猫好きの方も、必見です。

 

 

ねえだっこして

ねえだっこして

 

 

 

 

 

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ないた

『ないた』を読みました。

 

ないた

ないた

 

 

あらすじ

 

ぼくは、1日に1回は泣きます。

 

転んで泣いて、迷子になって泣きます。

 

そして、嬉しくても泣きます。

 

どうして、ぼくは泣くのでしょう……。

 

泣くことについて考えさせられる一冊です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、子どもと大人の涙です。

 

この絵本では、主人公の少年が、様々な場面で泣いています。

 

少年は、1日に1回は泣いています。

 

転んで泣いたり、嬉しくて泣いたりもします。

 

ページをめくると、思わず子どもの視点に立って、共感してしまいます。

 

一方で、大人はあまり泣きません。

 

少年は、お父さんが泣いたのを見たことがありません。

 

お母さんも、テレビを見て涙を拭いたのを一度見たことがあるだけで、包丁で指を切っても泣きません。

 

また、お母さんの布団に入った時に、お母さんの目から涙が流れ落ちますが、少年が泣いているのか尋ねると、「ううん」と答えます。

 

子どもの頃は、何かある度に、素直に泣くことができます。

 

しかし、大人になると、そうはいきません。

 

泣きたくても、涙をぐっと堪えなければならない時もあります。

 

子どもには、そんな大人が不思議で、なかなか理解できないでしょう。

 

でも、やがて少年が大人になれば、自然とわかる時が来るはずです。

 

もしくは、大人になる過程で、理解することになるでしょう。

 

どうして、子どもは泣くのに、大人に泣かないのだろう。

 

この絵本では、そんな素朴な疑問が、子どもの目線から描かれています。

 

印象的なことば

 

ぼくも おとなになったら なかなくなるんだろうか。

 

絵本の最後のページにある、少年の言葉です。

 

子どもならではの気持ちが表現されています。

 

この言葉を読むと、子どもは共感できて、大人は自分の子どもの頃を思い出すかもしれません。

 

感想

 

様々な場面での涙が、子どもの視点から描かれた絵本です。

 

子どもが共感できるのは勿論のことですが、大人が読んでも共感できます。

 

また、大人が読むと、忘れていたことに気付かされたり、新たな感情が湧いてくるかもしれません。

 

泣くという行為は、子どもにとっては日常的なことですが、大人になると非日常的なものになります。

 

それは、何故でしょうか。

 

大人が泣くことは、恥ずかしいことだからでしょうか?

 

これは、それぞれが、大人になる過程で理解することだと思います。

 

でも、個人的には、大人だって泣く時があっていいのだと思います。

 

また、泣くことは、ストレス解消に有効なのだそうです。

 

涙を流すことは、心の健康にも役立つのです。

 

もし泣きたい時があったら、自分の好きな絵本を手に取って、泣いてみるのもオススメです。

 

そんな時間を持つことは、恥ずかしいことではなく、むしろ素敵な時間ではないでしょうか。

 

泣くという行為を、改めて考えさせられる一冊です。

 

ないた

ないた

 

 

 

 

 

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