死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

マッチ箱日記

『マッチ箱日記』を読みました。

 

 

マッチ箱日記

マッチ箱日記

  • 作者: ポールフライシュマン,バグラムイバトゥーリン,Paul Fleischman,Bagram Ibatoulline,島式子,島玲子
  • 出版社/メーカー: BL出版
  • 発売日: 2013/08/01
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログを見る
 

 

あらすじ

ある日、ひいおじいちゃんがひ孫の女の子を部屋に招いて、話しています。
ひいおじいちゃんは、ひ孫に「この部屋の中で一番好きなものを選んでごらん」と言います。
ひ孫が箱を選ぶと……。

見どころ

今回の見どころは、大切なものと思い出です。
ひいおじいちゃんは、ひ孫に箱の中を見せます。
そこには、小さなマッチ箱がたくさんあります。
ひいおじいちゃんは、マッチ箱が日記だと言います。
子どもの頃、読み書きができなかったひいじいちゃんは、マッチ箱にその日の思い出を入れることにしたと言います。
そして、ひいじいちゃんは、ひと箱ずつ取り出し、中身と思い出を語ります。
オリーブの種、父さんの写真、マカロニ、ビンのふた……。
ひいじいちゃんから、ひ孫に思い出話が語られます……。
この絵本では、イタリアからの移民としてアメリカで過ごしたひいじいちゃんの人生が描かれています。
ひいじいちゃんから、ひ孫に語りかけるというスタイルで、物語は進行します。
イタリアからの移民として、アメリカで暮らすことは、当時はとても大変だったようです。
そんな中でも、諦めず懸命に生きるひいじいちゃんの姿に、心動かされます。
マッチ箱に入った思い出の品々は、まさにひいじいちゃんが生きた証でもあります。
大切なものと思い出は決して古びることなく、新しい世代へと伝えられていく。
そのことの尊さが伝わってくる絵本です。

印象的なことば

そうなんだね。もうすぐ字が書けるようになるぞ。それまでは、おまえの大事なものを集めておくんだな、ひいじいちゃんみたいに。
ひいじいちゃんの言葉です。
この言葉を受けて、最後のページでは、ひ孫の女の子が箱に大事な小物を入れている姿が描かれています。
ひいじいちゃんからひ孫へ、日記が受け継がれたのです。

感想

タイトルと、表紙の箱にマッチ箱がたくさん詰まったイラストから、興味を持ち読みました。
なんとなく表紙から名作の予感がしましたが、内容も予想を裏切ることなく、名作絵本です。
ひいじいちゃんの今までの人生が、感動的に描かれています。
このページ数で、これほどの歴史を語れるんだとびっくりしました。
魅せ方が上手な絵本だなぁと感心しました。
おじいちゃんやおばあちゃんが、孫に読み聞かせてあげたら、雰囲気が出ていいかもしれません。
子どもから大人まで楽しめる、正統派の絵本です。
 

 

マッチ箱日記

マッチ箱日記

  • 作者: ポールフライシュマン,バグラムイバトゥーリン,Paul Fleischman,Bagram Ibatoulline,島式子,島玲子
  • 出版社/メーカー: BL出版
  • 発売日: 2013/08/01
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