死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

とんことり

『とんことり』を読みました。

 

 

とん ことり (こどものとも傑作集)

とん ことり (こどものとも傑作集)

 

 

あらすじ

 

かなえは、山の見えるまちに引っ越してきました。

 

お父さんとお母さんは、さっそく荷物の整理を始めます。

 

かなえも手伝いますが、そのうち疲れて座っていると、玄関の方から小さな音が聞こえて……。

 

かなえが、新しい土地で、新しい友達を作るまでの物語です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、新しい友達です。

 

かなえは、新しいまちに引っ越してきます。

 

家族で家の荷物を整理していると、玄関の方で小さな音がします。

 

かなえが玄関に行くと、郵便受けの下にすみれの花束が落ちています。

 

玄関のドアを開けると、知らない人が歩いているだけです。

 

そして、次の日もあの小さな音が聞こえます。

 

かなえが見てみると、郵便受けにタンポポが入っていますが、外は知らない人が歩いているだけです。

 

その次の日、手紙が届きますが、差出人はわかりません。

 

かなえは、あの小さな音のことばかり、考えています。

 

そんなとき、またあの小さな音が聞こえ、かなえは急いで玄関のドアを開けます。

 

すると、知らない女の子が、門から出て行こうとするのが見えます。

 

かなえは、女の子を呼び止めます。

 

あのプレゼントは、女の子からでした。

 

女の子は、かなえに「遊びに行こう」と言います。

 

かなえは、うなずいて、にこっと笑います。

 

この絵本では、かなえが新しい友達を作るまでが描かれています。

 

新しい土地に引っ越してくるとき、普通まだ友達がいません。

 

段々と土地に慣れて、友達もできてくるものです。

 

慣れない土地で、ワクワクもあるかもしれませんが、不安も多いでしょう。

 

そんなときに、初めて話しかけてくれた友達は、特別な存在です。

 

かなえにとって、女の子からのプレゼントは、かなり嬉しかったことでしょう。

 

友達のおかげで、かなえの新たな土地での生活は、楽しみなものになります。

 

最後の方のページには、かなえと友達が楽しそうに遊んでいる姿があります。

 

タイトルも可愛らしい一冊です。

 

印象的なことば

 

あそびにいこう

 

女の子の言葉です。

 

女の子は、モジモジしながらも、勇気を出して、かなえを遊びに誘います。

 

きっと、この一言を言うのに、かなりの勇気が必要だったはずです。

 

この一言のおかげで、ふたりは友達になります。

 

感想

 

タイトルやイラストが、とても可愛らしい絵本です。

 

新しい土地での期待と不安、新しい友達を作る勇気が描かれていて、大人でもかなえに感情移入してしまいます。

 

大人になると、新しい友達の作り方をついつい忘れがちですが、この絵本を読むと、懐かしい気持ちと共に、新しい友達の作り方を思い出すことができます。

 

林明子さんの絵が大好きなのですが、この絵本でも魅力が炸裂しています。

 

女の子の表情が、リアルかつとても可愛らしいです。

 

本当に子どもの表情を的確に捉えていて、イキイキと描かれています。

 

裏表紙まで、可愛らしい一冊です。

 

 

とん ことり (こどものとも傑作集)

とん ことり (こどものとも傑作集)

 

 

 

 

 

 

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