『木の中の魚』を読みました。
あらすじ
アリーは、ディスクレシアという難読症を持った、小学生の女の子です。
まわりは、アリーのことを理解していません。
そのため、アリーが失敗する度に、生徒は馬鹿にしたり、先生は怒ったりします。
そんな中、新任のダニエルズ先生がやってきて……。
読みどころ
今回の読みどころは、理解者の存在です。
アリーは、ディスクレシアという難読症を持っています。
そのため、彼女は読み書きが苦手です。
その代わり、想像力が豊かで、絵を描くのが得意です。
最初、アリーは、理解のない先生や意地悪なクラスメイトの女の子たちに囲まれて、辛い日々を送っていました。
しかし、新しい先生や個性的な友人たちのおかげで、アリーは次第に自身の個性を発揮し、長所を伸ばしていきます。
新しく学校にやってきたダニエルズ先生は、アリーの個性を尊重し、アリーの長所を伸ばすような教育をします。
また、アリーが仲良くなった個性的な友人たちは、アリーと同じくクラスで浮いていましたが、お互いに個性を認め合い、仲良くなります。
博識なアルバートや正義感が強くてお菓子を作るのが得意なキーシャなど、みんな個性的だけどいい子たちで、アリーは彼らに囲まれて、次第に自分や他人の個性を認めることを覚えます。
このように、何か課題を抱えていても、理解者がまわりにいれば、その子はひとりぼっちではありません。
理解のある友人や先生がいれば、学校も楽しいし、将来の希望も見えてきます。
また、自分が誰かの理解者になることだってできるのです。
感想
ディスクレシアの女の子が、家族や友人、先生とともに成長する物語です。
最初は、主人公のアリーが辛い日々を送っていて、辛かったのですが、次第に世界が広がっていく展開に、すっかり感情移入していました。
アリーが成長する姿が感動的で、周りの人々も素晴らしくて、感動しました。
ディスクレシアのことは、少し知っていたのですが、この本を読んで、理解が深まりました。
歴史的な著名人にも、ディスクレシアの人はたくさんいることも、知りました。
ディスクレシアのことをご存知の方も、そうでない方にも、とにかくこの本がたくさんの方に読まれることを願います。
勇気が湧いてくる一冊です。
また、学習障害を題材にしたおすすめの絵本があるので、是非気になった方は読んでみてください。