『ぼくがラーメンたべてるとき』を読みました。
あらすじ
ぼくがラーメン食べてるとき、隣でミケがあくびした。
隣でミケがあくびしたとき……。
隣のみっちゃんが、チャンネル変えた。
隣のみっちゃんが、チャンネル変えたとき……。
同じときを生きる子どもたちの暮らしが描かれた絵本です。
見どころ
今回の見どころは、同じときを生きる様々な子どもたちです。
この絵本では、同じ時代を生きる様々な国の子どもたちが登場します。
穏やかな部屋でラーメンを食べるぼくから始まり、近所の友達や隣町の子どもが登場し、やがて違う国の子どもたちが登場します。
彼らは、みんな同じときを生きていますが、環境や状況はそれぞれ違います。
ぼくをはじめとする日本の子どもたちは平和に暮らしていますが、どんどんページをめくるごとに、子どもたちの置かれている環境は貧しいものになっていきます。
そこでは、子どもが水を汲んだり、パンを売ったりしています。
普段は、日本で平和に暮らしていると、違う国の子どもたちのことまではあまり考える機会がありません。
しかし、この絵本を読むと、同じときを生きていても、それぞれ状況がちがうことがわかります。
自分とは違う人、違う国の人のことを考えるきっかけになる絵本です。
印象的なことば
その また やまの むこうの くにで おとこのこが たおれていた。
ぼくが部屋でラーメンを食べているときに、違う国では男の子が倒れています。
これは絵本の表現ではありますが、実際にそういうことはあり得ます。
平和な日本では想像できない暮らしをしている人たちがいるのです。
なんとも胸にささる言葉です。
感想
同じ時代を生きる子どもたちが描かれた絵本です。
日本の子どもたちは平和に暮らしているのに対して、違う国の子どもたちは貧しい暮らしをしている様子が見受けられます。
いま、この時代を生きているというと、みんなが日本のような豊かな暮らしをしていると思ってしまいますが、現実は違うのだということを改めて感じました。
シンプルな中にも、強いメッセージを感じました。
他の国の人のことを考えたり、想像力を働かせるきっかけになるような一冊です。