えんふねにのって
『えんふねにのって』を読みました。
あらすじ
幼稚園生のまきちゃんは、えんふねに乗るのが大好きです。
今日も、待ちきれずに家から飛び出します。
まきちゃんが乗り場に着いて、川の向こうをじっと見つめていると、えんふねがゆっくりとやってきて……。
まきちゃんの一風変わった通園風景が描かれた絵本です。
見どころ
今回の見どころは、非日常的な体験です。
幼稚園生のまきちゃんは、えんふねに乗るのが大好きです。
今日も待ちきれずに、家から飛び出して、乗り場で待ちます。
そして、えんふねがゆっくりとやってきます。
えんふねには、先生や友達、船頭のおじさんが乗っています。
まきちゃんが通っている幼稚園は、川のそばにあるので、園バスではなく、えんふねに乗って、幼稚園へ行きます。
まきちゃんがえんふねに乗り、えんふねは動き始めます。
子どもたちは、えんふねから見える景色を楽しみます。
途中の橋の上で、まきちゃんのおばあちゃんが、とれたてのトマトを差し入れします。
その後、向こうから小舟がやってきて、すれ違いざまに、「この先は通れない」と言います。
なんと、先には大きな丸太が、川を塞いでいます。
そこに、丸太をどかす作業をしているおじさんから声がかかります。
おじさんは、「奥の手で通してやる」と言います。
そして、なんとクレーン車がえんふねを、持ち上げていきます。
えんふねは、どんどん上まで登っていきます。
まるで、えんふねは、鳥になったみたいです。
そして、えんふねは丸太を越えると、ゆっくり川の上に降ろされます。
えんふねが幼稚園に着き、子どもたちは園長先生の方へ走り出します。
今日も、また楽しい1日が始まります。
この絵本では、まきちゃんが幼稚園へ通うために乗る、えんふねでのできごとが描かれています。
園バスはよく聞きますが、えんふねはあまり聞かないかもしれません。
えんふね自体が、非日常的なものに思えますが、まきちゃんたちにとっては、日常的に乗るものです。
そんな日常の中で、あるできごとが起こります。
それは、丸太が川を塞いでいて、えんふねが通れないため、クレーン車がえんふねを持ち上げるというものでした。
えんふねに乗る子どもたちは、まるで鳥のように、空を飛んでいるかのような感覚になります。
子どもたちの、ドキドキやワクワクが伝わってきます。
非日常的な体験が、楽しく描かれている絵本です。
印象的なことば
ようちえんまで、このまま とんで いけそうだね…
えんふねがクレーン車に持ち上げられて、高いところから街の景色を見たときの、子どもの言葉です。
まるで鳥になったような、ワクワク感が伝わってきます。
感想
えんふねでのできごとが描かれた、楽しい一冊です。
子どもの頃、こんな風にえんふねで幼稚園に通えたら、楽しいだろうなと思いました。
発想がユニークで、大人でもなんだかワクワクしてくる絵本です。
こんなふねや幼稚園があったらいいなという気持ちになります。
子どもに読んであげたい一冊です。