死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

ねこのなまえ

『ねこのなまえ』を読みました。

 

ねこのなまえ

ねこのなまえ

 

 

あらすじ

 

春のある日、さっちゃんがひとりで公園を歩いていると、1匹の野良猫と出会います。

 

ねこは、さっちゃんにお願いをしてきます。

 

そのお願いとは……。

 

さっちゃんとねこの心温まる一冊です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、名前があることの素晴らしさです。

 

ある春の日に、さっちゃんは公園へ向かいます。

 

さっちゃんは、桜並木の下で、1匹の野良猫に出会います。

 

ねこは、さっちゃんにお願いごとをします。

 

そのお願いごととは、名前をつけてほしいということでした。

 

さっちゃんは、名前がないことを想像して、寂しい気持ちになります。

 

さっちゃんは、ねこに名前のアイディアを出しますが、野良猫はどうもしっくりきません。

 

さっちゃんは、名前には願いがこもっていることを思い出します。

 

そして、さっちゃんは、ねこにどんなときが一番幸せか尋ねます。

 

ねこは、「魚を食べているとき」と答えます。

 

しかし、魚の名前は、ねこには合いません。

 

ねことさっちゃんは、緑の中をゆっくりと歩きます。

 

ねこのしっぽが、ゆらゆらと揺れます。

 

さっちゃんは、ついにねこの名前を思いつきます。

 

それは、「しっぽ」という名前でした。

 

ねこも、その名前を気に入ります。

 

しっぽは、さっちゃんにお礼を言います。

 

そして、しっぽはさっちゃんに、「名前を呼んでくれませんか?」とお願いします。

 

さっちゃんは、しっぽの名前を何度も呼びます。

 

しっぽは、その度に返事をします。

 

しっぽが見えなくなっても、さっちゃんは何度も名前を呼びます。

 

その度に、どこからか嬉しそうな返事が返ってきます。

 

この絵本では、さっちゃんとねこの交流が描かれています。

 

さっちゃんは、ねこの願いごとを受け入れ、ねこに名前をつけます。

 

その過程で、さっちゃんは名前の大切さや意味を感じていきます。

 

最後には、さっちゃんは、何度もねこの名前を呼びます。

 

ねこも嬉しそうに、返事をします。

 

名前は、呼んでもらうことに意味があります。

 

名前は当たり前にあるものだと思いますが、もしなかったらどうなるでしょうか?

 

それは、とても寂しいことです。

 

自分が自分でなくなってしまうような感覚さえあります。

 

名前があることは、自分が自分であるという、存在の証明にもなるのです。

 

まさに、名前があることの素晴らしさが表現された一冊です。

 

印象的なことば

 

なまえがないって どういうことでしょう。さっちゃんから さっちゃんを とったら、そのこは だれになるのでしょう。だれでもない じぶんって、どんなかんじでしょう。

 

改めて、名前がないということを考えさせられる言葉です。

 

名前の大切さも感じることができる言葉です。

 

感想

 

さっちゃんがねこに、名前をつけてあげる物語です。

 

優しい色づかいのイラストが、春の様子を見事に表現しています。

 

また、ねこも可愛らしくて、温かな気持ちになります。

 

普段、名前のことを深く考えていませんでしたが、この絵本を読んで、改めて名前の大切さを感じました。

 

名前がないと、誰が誰だかわからなくなってしまうし、自分が何者かもわからなくなってしまいそうです。

 

それほど、名前は重要な役割を果たしているのです。

 

さっちゃんとねこの交流を通じて、名前の大切さがわかる、素敵な絵本です。

 

 

ねこのなまえ

ねこのなまえ

 

 

 

 

 

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