死ぬまでに読みたい絵本

「日常に絵本を」をテーマに、大人も楽しめる絵本をご紹介するブログです。

たからもの

『たからもの』を読みました。

 

たからもの

たからもの

 

 

あらすじ

 

むかし、アイザックという男がいました。

 

アイザックは貧しくて、お腹を空かせたまま、床につくこともありました。

 

ある晩、アイザックは夢を見ます。

 

最初は、その夢を気にもとめなかったアイザックでしたが、同じ夢を3回見たときに、考えが変わります。

 

アイザックは、夢のお告げに従って、宝物を探しに旅に出ますが……。

 

宝物を探し当てる男の不思議な物語です。

 

見どころ

 

今回の見どころは、本当に価値のあるものは意外と近くにあるという事実です。

 

むかし、アイザックという男がいました。

 

アイザックは、貧しくて、お腹を空かせたまま床につくことも珍しくありません。

 

ある晩、アイザックは夢の中で、「都の宮殿の橋の下で宝物を探しなさい」という声を聞きます。

 

アイザックはただの夢だと思い、気にもとめません。

 

しかし、同じ夢を3回も続けて見たときに、もしかしたら本当かもしれないと思い、アイザックは旅に出ます。

 

アイザックは、森を抜け、山を越え、ようやく都につきます。

 

ところが、宮殿の橋へ行くと、何人もの衛兵が昼も夜も警固にあたっていました。

 

アイザックは宝物を探さずに、毎朝橋へ行き、日が暮れるまで辺りを歩き回ります。

 

ある日、衛兵の隊長が、「なぜいつもここにいる?」と尋ねます。

 

アイザックが夢の話をすると、隊長は笑います。

 

隊長は、いつか見た夢の話をします。

 

その夢とは、アイザックという男の家のかまどの下で、宝物を探す夢でした。

 

アイザックは、隊長におじぎをして、はるばるきた道を戻り始めます。

 

ようやく、アイザックは自分の町につきます。

 

そして、家に帰って、かまどの下を掘ると、宝物が出てきます。

 

アイザックは、感謝の気持ちから、祈りの家を建てます。

 

また、隊長にはまたとないほど素晴らしいルビーを贈ります。

 

その後、アイザックは、一生心安らかに暮らし、二度とひもじい思いをすることはありませんでした。

 

この絵本を読むと、本当に価値のあるものは、意外と近くにあるということがわかります。

 

アイザックは、ある夢を信じて、遠くの都へ行きます。

 

そこには、宝物があると、夢で見たからです。

 

しかし、そこでは宝物は見つかりません。

 

代わりに、宮殿の橋にいる衛兵の隊長から、ある夢の話を聞き、自分の町へ戻ります。

 

そして、隊長の言う通り、自分の家のかまどの下を掘ると、宝物が出てきます。

 

その後、アイザックは感謝の気持ちから、祈りの家を建てます。

 

そして、壁にこう刻みます。

 

近くにあるものを見つけるために、遠くまで旅をしなければならないこともある。

 

まさに、その通りです。

 

本当に価値のあるものは意外と近くにあるということに気付くまでに、遠回りをしなければならないこともあるのです。

 

そんなことに、改めて気付かされる絵本です。

 

印象的なことば

 

ちかくに あるものを みつけるために、

とおくまで たびを しなければならないこともある

 

 

アイザックは、感謝の気持ちから、祈りの家を建てます。

 

そこの壁に、刻んだ言葉です。

 

これは、普遍的な言葉だと思います。

 

感想

 

宝物を遠くの都まで探しに行く男の話です。

 

結局、その宝物は自分の家にあったのですが……。

 

大事なことは、遠回りをしないとわからないこともある、ということでしょう。

 

この絵本は、1980年のコルデコット賞の銀賞を受賞しています。

 

だいぶ前からある絵本なのですね。

 

シンプルなストーリーの中に、訴えかけてくるものがある絵本です。

 

 

たからもの

たからもの

 

 

 

 

 

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