そして 犬は走ってゆきます
『そして 犬は走ってゆきます』を読みました。
あらすじ
人々がそれぞれの日常生活を送っています。
そして、犬は走ってゆきます……。
日常生活の一瞬一瞬を切り取った絵本です。
見どころ
今回の見どころは、それぞれの日常風景です。
飛行機を飛ばす子どもたち、トラックを修理するおじさんなど、街には様々な人が暮らしています。
そこには、それに関係なく、または全てを見守っているかのように走る犬の姿があります。
犬が走っていく姿は、様々な解釈ができると思いますが、私は「時の流れ」の象徴のように感じます。
みんなそれぞれの生活があり、時は平等に流れ続ける。
犬が走っていく姿は、そんな時の流れを体現しているように感じます。
それぞれの日常風景は、実に様々なものがあります。
三角形の面積を求める人もいれば、落とし穴を作る人もいます。
こうして絵本を読んでいると、その日常風景は多種多様です。
そして、そのどれもがかけがえのない日常です。
当たり前の日常も、よく見てみると、面白い発見や驚きに満ちています。
当たり前の日常を大切にしたくなる絵本です。
印象的なことば
そして、犬は走ってゆきます。
感想
日常の風景を切り取った1冊です。
作者は、有名絵本作家の五味太郎さんです。
五味さんの絵本は、子どもから大人まで幅広く愛されています。
この絵本も、子どもから大人まで楽しめる絵本だと思いますが、大人が読んだ方がより幅広い解釈が出来るのではないかと思います。
読む人によって、色んな解釈が出来る絵本だと思います。
読んだ後に、家族や友達と感想を話し合うと面白いかもしれないですね。
絵本に出てくるのは、なんてことない日常風景なのですが、それでも楽しく読めるのは、きっと絵や文章の感性が五味さん独自のものだからなのだと思います。
もしかしたら、この絵本を読んだ後は、日常風景を見る目が少し変わるかもしれません。