いつも だれかが…
『いつも だれかが…』を読みました。

- 作者: ユッタバウアー,Jutta Bauer,上田真而子
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2002/12
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 2回
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あらすじ
ぼくは、おじいちゃんのいる病室を訪ねます。
そこで、おじいちゃんはいつもお話をしてくれます。
いつもだれかがそばにいた。
危ない時には、助けてくれた……。
おじいちゃんと孫の交流を通じて、おじいちゃんの幸福な人生が描かれた絵本です。
見どころ
今回の見どころは、自分の人生を肯定することです。
おじいさんは、自分の人生を振り返り、孫に自分の過去を話します。
おじいさんの人生は、戦争を経験したり様々な職に就いたりと、波乱万丈なものです。
しかし、おじいさんはそれを嘆いたり、悲しんだりするのではなく、人生で良かったところを見つけ、幸せだったと肯定します。
本当の幸せは、実際に起きた出来事ではなく、出来事の捉え方によるのです。
この絵本では、天使がおじいさんを助けてくれています。
これは、家族や友達に置き換えることもでいます。
人は、ひとりでは生きてはいけません。
そのため、常に人に助けられて生きていることを忘れてはいけません。
自分の人生のいいところに目を向け、人への感謝を忘れない。
このことが、人生をより良く、幸せに生きるためのポイントかもしれませんね。
印象的なことば
わしは とても しあわせだった。
おじいさんの言葉です。
この言葉から、おじいさんが自分の人生を絶対的に肯定していることが読み取れます。
人生が終わりに近づく時、こんな言葉を孫に残せるのは、本当に幸せな証拠ですね。
感想
おじいさんと孫の会話によって、おじいさんの一生を振り返った1冊です。
そこには、戦争を経験するなど苦労もありますが、おじいさんの人生の根底に流れるのは、絶対的な「幸福」です。
何故おじいさんは、こんなにも幸せそうなのでしょうか。
それは、人生のいい部分に目を当てているからです。
おじいさんだって、戦争を経験しているし、人生の中で嫌なことを数えれば、結構な数があるはずです。
でも、嫌な記憶を思い出しても、いいことなんてありません。
そればかりか、嫌な気持ちになるだけです。
それよりも、良かったことに目を向けると、自分の人生に対する感謝も生まれます。
色々なことを乗り越えたおじいさんだからこそ、こんな風に物事が見られるのかもしれませんね。
そんなおじいさんの姿勢を、見習いたいものです。
読後は、いつもより人生に対してポジティブな感情になれる、元気が出る1冊です。

- 作者: ユッタバウアー,Jutta Bauer,上田真而子
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2002/12
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