ぼくおかあさんのこと…
『ぼくおかあさんのこと…』を読みました。
あらすじ
ぼくはお母さんのことがキライ。
日曜日の朝はいつまでも寝ているし、マンガを見せてくれないし、すぐ怒るし。
それから、ぼくとは結婚できないって言うし……。
なかなか素直になれない子どもとお母さんの絆が描かれた絵本です。
見どころ
この絵本の見どころは、子どものお母さんへの愛情です。
この絵本では、お母さんのことがキライという子どもの言葉から始まり、お母さんのことがキライな理由が次々と並べられていきます。
その理油は、日曜日の朝いつまでも寝ていることだったり、テレビでドラマばかり見てマンガを見せてくれないことだったりします。
さらに、理由の中には「ぼくとは結婚できないから」というものも出てきます。
そこには、「ぼくはお母さんとしか結婚したくないのに」という本音が含まれています。
本当は、ぼくはお母さんのことが、結婚したいほど大好きなのです。
実は、お母さんをキライな理由は、ぼくの愛情の裏返しだったのです。
子どものお母さんへの愛情がひしひしと伝わってきます。
印象的な言葉
ぼくは おかあさんとしか けっこんしたくないのに
子どもの言葉です。
お母さんのことが、結婚したいほど好きなのですね。
子どものお母さんに対する愛情が伝わってくる言葉です。
感想
酒井駒子さんの、かわいいうさぎのイラストが印象的な絵本です。
この絵本では、お母さんのことがキライという言葉から始まるので、最初は「どうしてだろう?」と思いながら読みましたが、読み進めると腑に落ちました。
お母さんのことがキライというのは、お母さんへの愛情の裏返しだったんですね。
お母さんのことがキライな理由は、大人目線からすると、「しょうがない」と思うものばかりです。
しかし、自分の子どもの頃を思い返し、子ども目線に立つと、思わず共感してしまうものもあります。
特に、「はやくしなさいっていうくせに、じぶんはゆっくりしてる」というのは、気持ちがわかります。
また、子どもが「サヨナラおかあさん!」と言って出て行ってしまった後の、お母さんの悲しげな表情は、なんともこちらまで寂しい気持ちになります。
本当は、お母さんも子どものことが大好きなんです。
母と子の結びつきは、強固なものです。
子どもの「ぼくはお母さんとしか結婚したくないのに」という言葉は、お母さんに対する特別な愛情が伺えます。
それほど、子どもはお母さんのことが大好きなのですね。
子どもの感情を見事に表現した絵本だと思います。
親子で読むのもいいですね。
大人と子ども、両方にオススメの絵本です。