『トゥートとパドルーいちばんすごいプレゼントー』を読みました。
あらすじ
素敵な森や池に囲まれたウッドコック・ポケットにふたりで住んでいる、なかよしのトゥートとパドル。
トゥートのお誕生日が近づいてきて、パドルは何をプレゼントしようか頭を悩ませます。
そして、パドルが見つけたすごいプレゼントとは……。
特別な人への贈り物をめぐる、心温まる絵本です。
ポイント
今回のポイントは、特別な人へのプレゼントです。
パドルは、大切な「トゥート」のために誕生日プレゼントを町中探し回ります。
しかし、なかなか「これだ!」というものに出会えません……。
そして、ようやく見つけたのが、ペットショップで出会ったオウムのチューリップでした。
パドルは、とうとう決心し、トゥートにオウムをプレゼントすることにします。
しかし、どうやらトゥートはオウムが家に来て欲しくないようです。
パドルは、とんでもない間違いをしたことを後悔し始めますが、もう後には引けません。
誕生日の当日、パドルは勇気を出してトゥートにオウムをプレゼントします。
そして、オウムはトゥートに誕生日プレゼントとして自分のはねを差し出します。
トゥートは、誕生日プレゼントに驚きながらも喜びます。
特別な人のためにプレゼントを必死に探すパドルの姿が、微笑ましいですね。
特別な人に贈るプレゼントだからこそ、何を贈るか悩んでしまうことってありますよね。
パドルも、いろんなお店を見てまわり、プレゼントを渡す最後の最後まで、トゥートが喜んでくれるかどうか悩みます。
プレゼント選びには、大事な人を思う気持ちが詰まっています。
そんな気持ちが伝わったからこそ、トゥートはプレゼントを喜んだのだと思います。
印象的な言葉
だって、トゥートは、とくべつなんだもん……それが問題なんだよね。
パドルの言葉です。
トゥートが特別だからこそ、プレゼント選びは妥協できない。
特別な人を思う気持ちが伝わる言葉ですね。
作者の紹介
作者は、ホリー・ホビーです。
アーティストとして30年間活動し、挿画入り自叙伝に『ホリー・ホビーのアート』があります。
彼女にとって初めての絵本作品、『トゥートとパドルーふたりのすてきな12か月』は、アメリカの子どもたちに大好評でむかえられました。
本書は、シリーズ2作目にあたります。
訳者は、二宮由紀子です。
感想
本書は、トゥートとパドルシリーズの第2作目です。
可愛らしいこぶたのキャラクターに、癒されます。
特別な人への贈り物って、何を贈れば喜んでくれるのか1番悩みますよね。
特別な人だからこそ、つまらないものを選んで、がっかりさせたくないと思い、熱心に選んでしまうものです。
トゥートは、あまりオウムが好きではないようですが、パドルからのオウムのプレゼントを喜んでいます。
このことからもわかるように、プレゼントの内容よりも、人は自分のために選んでくれたという気持ちに感動します。
要は、ものよりも気持ちの方が大事ということですね。
そんな温かいメッセージが、この絵本から伝わってきます。
いま特別な人がいる人に、特にオススメです。