『はじめてのおつかい』を読みました。
あらすじ
ある日、ママがみいちゃんに、ひとりでのおつかいを頼みます。
みいちゃんは、ひとりで出かけたことがなかったので、飛び上がります。
ママは、赤ちゃんの牛乳が必要だと言います。
みいちゃんは、ママにお金を貰って、うちを出ますが……。
みいちゃんのはじめてのおつかいが描かれた一冊です。
見どころ
今回の見どころは、みいちゃんのはじめてのおつかいです。
ある日、みいちゃんはママにおつかいを頼まれて、牛乳を買いに出かけます。
外に出ると、自転車に乗った人や友だちのともちゃんに出くわします。
坂に来ると、みいちゃんは走り出そうとして、転んでしまいます。
みいちゃんは、お金を探し、見つけ出します。
そして、坂を登ると、やっとお店に着きます。
しかし、お店の人はなかなか出てきません。
違うお客さんがやってきて、次々に商品を買っていきますが、店の人はみいちゃんに気付きません。
みいちゃんが大きな声を出すと、ようやくお店の人が気付きます。
店のおばさんは、みいちゃんに何度も謝ります。
みいちゃんは、急にホッとして、我慢していた一粒の涙が頬を伝います。
みいちゃんは牛乳を受け取ると、走り出しますが……。
おばさんが追いかけてきて、おつりを渡します。
みいちゃんは、おつりを貰うのを忘れていました。
そして、坂の下では、ママが赤ちゃんを抱っこして、手を振っています。
この絵本では、みいちゃんにとってはじめてのおつかいが描かれています。
元気よく家を出て、おつかいに行ったみいちゃんですが、本当は緊張の連続で、店のおばさんに気付いてもらえたら、我慢していた涙が自然と溢れます。
はじめてのおつかいは、楽しく新鮮なものでもありますが、怖くて緊張するできごとでもあります。
その心情が、よく表現されています。
最後は、みいちゃんが無事に牛乳とおつりを貰って歩いていると、坂の下にママと赤ちゃんがいて、さぞかしみいちゃんはホッとしたことでしょう。
こうやって、少しずつ新たな体験を重ねて、子どもは大人になっていくのですね。
子どもが読むと共感できて、大人が読むと懐かしい気持ちになる一冊です。
印象的なことば
ぎゅうにゅうくださあい!
みいちゃんの言葉です。
お店のおばさんに気付いてもらうために、絞りだした大きな声で、みいちゃんはこう言います。
みいちゃの勇気が、ひしひしと伝わってくる言葉です。
感想
少女のはじめてのおつかいが描かれた絵本です。
かわいい表紙のイラストが印象的な、有名な絵本です。
私も子どもの頃に、読んだ記憶があります。
昔からある絵本ですが、今の子どもが読んでも共感できる、普遍的な作品になっています。
はじめてのおつかいは、誰もが体験するであろう出来事です。
それは、楽しいものでもあり、怖いことでもあります。
でも、やり終えた後には、ある種の達成感があるものです。
こうして、子どもは少しずつ経験値を増やしながら、大人になるのでしょう。
大人から子どもに読んであげたい一冊です。